Rajaportin Sauna

『現存最古のサウナで地元フィンランド人と観光体験』
【フィンランドサ旅⑫】
フィンランドに行くからには絶対行きたかった現存最古のサウナで、まさかの有名人と会えて厚い歓迎を受けるとは！

Kuumaで偶然したサウナーさんと一緒にタンペレ駅から西へ。
道路沿いに映像で見覚えある外観にテンションが上がる！
金曜日14時営業より少し早く着いたため、併設する隣のカフェでコーヒーをいただきながら待つことに。
店員さんが日本語話せるのに驚くも、カフェで販売しているサウナのポストカードに描かれたヌシのオジサンがいらしてビックリ！
有名人とお会いできたことに喜びながら、営業時間になったので現金払いの方はカフェで受付を済まして、いよいよ温かみある塗り壁の『SAUNA』と書かれた三角屋根の建物へ！

男女左右に入口が分かれており、男性は右側で奥行きある更衣室。
奥の扉を開けると、シャワーブースはなく左側に大きな箱型ストーブがありサウナ室となっている！
階段を上がった2Fに座面があるようだが、まずは1Fに貯められた水かホースでまずは身を清める。
常連さんがサウナ後も汗はここで流すようにと丁寧に教えてくれるのは、日本人だけでなく海外からも観光客が多く来るからだろう。

右側の唯一採光が差し込む窓ガラスを過ぎて階段を上がっていく。
上がっていくに連れて、蒸気の関係で段々熱くなっていく体感。
そして2F詰めたら12人座れる囲み座面に辿り着くと結構熱い！
天井近くで蒸気が溜まるということもあるが、天井から壁面に至るまで漆喰でできており、アースバック工法のように蓄熱効果もあるようだ。
熱いながらに気持ちよく汗をかけるも、常連さんがロウリュすれば蒸気に悶えながらも耐えるが、長く座っていられそうにない。
ポストカードの有名なヌシのオジサンが2Fに桶とバケツを持ってきており、途中で頭から水を被ってクールダウン！
熱さに耐えていると、笑顔で「GOOD！」と桶で水をかけてくれてめっちゃ嬉しかった！
ご一緒したサウナーさんの後押しでロウリュをやってみることに！
1Fでストーブの横扉を開け、大量のサウナストーンが中に敷きつけられているところに長いラドルを持ち上げる形でゆっくり水を注ぐも難しかった。

1Fで汗を流して更衣室で水着を着用するか腰巻きタオルで店前に出て、背もたれ付き長ベンチの空いているところに座って外気浴！
あいにくの小雨が降って寒いコンディションでしたが、逆に良いクールダウンとなって、ととのった〜！

常連さんたちがサウナを楽しませてくれる姿勢にも感動し、現存最古のサウナでロウリュ体験まで良き思い出となりました！

コーヒー

併設するカフェでいただく美味しいコーヒー

新規開拓／累計486施設

北欧四カ国サウナ旅行。本日はサウナ首都タンペレの有名公衆サウナを巡る。Rauhaniemi、Kaupinojanに続く3軒目はこちら。『Rajaportin Sauna』。サウナ間はバスでの移動。因みにフィンランドでは例えバス停に立っていてもタクシーを止める要領で手を上げる等の合図をしないと止まってくれないので注意。

時刻は18時30分を少し過ぎた頃。停留所の近くは数軒民家がある程度で街灯や人影は少ない。その民家のうちの一つが今回の目的地。黄色の建物が隣に併設されているが、こちらはカフェレストラン。その向かいのSAUNAと表記のある建物に入っていく。小窓からひょっこりと顔を覗かせる店員さん。さながら日本銭湯の番台のようだ。右が男性側、左が女性側となる。

1906年創業。フィンランドに於いて現存する最古の公衆サウナ。その歴史を物語るかのような伝統的で古く味わいのある造りをしている。更衣室には横長のベンチが壁に沿って両サイドに置かれている。ロッカーなどは一切の用意が無く、性善説に則って対応する他ない。

"ヌシ"と見られるお爺ちゃんが巧みな日本語で声を掛けてくる。「初メマシテ！出身ハ？オオサカ？トウキョウ？」「儲カリマッカ？ボチボチデンナ〜」。どこで覚えたのか。笑　その様子を見て、周りのフィンランド人も笑顔を見せる。ほのぼのした時間。アットホームな雰囲気に思わず頬が緩む。

サウナ室は奥の扉の先。入ってすぐ左側に貫禄のある石造りのストーブがお目見えする。こちらの薪ストーブは男女共用となっているようだ。サウナ室内は少し風変わりな造りで、ロフトのような形で上階部分がサウナ、下階部分が水浴びのスペースとなっている。常態ではそこまでの熱感は無いが、一度ロウリュをするとその状況は一変し、途轍もない熱さが襲う。シンプルに熱くて良いサウナだ。

熱くなった身体を冷ますための水風呂の用意は無いので、下階で桶に溜めた冷水を被る。そのまま更衣室に戻り、ポンチョを羽織って建物の外へと繰り出す。サウナとレストランカフェの間のスペースは優しく光る電飾が施されたキュートな休憩スポット。サウナ好きの皆さんなら一度は見たことのある光景だろう。ベンチに腰掛けクールダウン。とても幸せな時間。

アロマキャンドルにマッチで火を灯す店員さん。この可愛らしい空間を更に彩る。まるで絵本に出てくるような世界観に現を抜かす。現存する最古のサウナというだけあって、そのオールド感が堪らなく好みだった。地元の方々がこよなく愛している場所だということも、フィンランド語はさっぱりだけど、その雰囲気から存分に伝わった。心温まる場所でした。