2019.09.24 登録
[ 東京都 ]
2〜4Fの各フロアに、定員3名の完全プライベートサウナルームが1室ずつ。
すべての部屋に共通しているのが、天然ハーブの濃霧スチームサウナであること。
蒸気の吹き出し口にハーブを置き、そこから香りを引き出す仕組み。
ハーブの香りに包まれながら、全身で良いものを吸収しているような感覚。
深呼吸をしたくなるようなサウナ室。
そしてこれが最高で、サウナ室の中にシャワーがあるのだ。
温まった体に、そのまま冷水を浴びる。これがたまらない気持ちよさ。
寝転がって、頭に水をかけながら入る——というのが、個人的に推したい入り方(笑)。
ドイツのクナイプの考え方を取り入れた体験設計で、体表だけを冷やし、芯の熱は逃さないという心憎い仕掛けになっている。
水風呂はコンパクトなひとり用。しっかり冷えていて、文句なし。
スチームサウナと聞くと「ぬるくて物足りない」とネガティブなイメージを持つサウナーもいるかもしれない。
でも、いやいや。良いスチームサウナは、本当に気持ちいい。
ドライサウナとは違う、優しくじわじわと緩んでいくような熱さ。
汽汽は、その優しさの中に、ちゃんと芯まで響く熱さがある。
スチームだからこそできる、ハーブの香りとともに全身で蒸気を受け取る感覚。
これはドライサウナでは味わえない体験だ。
なんとなくスチームを敬遠しているサウナーには、ぜひ一度ここで考えを塗り替えてほしい。
[ 大分県 ]
ここには、奇跡の冷泉が、地中からこんこんと湧き続けている。
温度は13〜14℃。数字だけ見れば、少し冷たい水。でも、実際に入ると、まるで別物だった。
体を沈めた瞬間、これまでの水風呂の概念が崩壊した。
冷たいという感覚を超えている。骨の髄まで、じわーっと、ギューッと染み込んでくる感覚。
地球のパワーなのか、硫黄泉の力なのか。今まで一度も経験したことがない体感だった。
ここでは、この冷泉を「霊泉」と呼んでいる。
九重連山の伏流水が地中からこんこんと湧き出す天然冷鉱泉。青白く透明に澄んだ水面には、硫黄の香りが漂う。浴槽の底を覗くと、大きな石の隙間から気泡がゆらゆらと立ち上っている。
これが「足元湧出」。源泉が真下に存在し、底から直接湧き上がってくる形態。空気に触れていない、生まれたてほやほやのフレッシュな源泉に入れるということで、温泉業界では「究極の温泉」と呼ばれている。
浴槽の横には小さな祠があり、仏様が静かに見守っている。そして壁には「冷泉行進曲」という歌詞が掲げられている。かつて人々は、この歌を口ずさみながら震える身体で3分間耐えたという。
その元来の入り方にならい、あえてサウナに入らず、霊泉にダイレクトに入ってみた。
結果、2分で限界。足取りは小鹿。逃げ込むように薪ストーブのサウナへ。
100℃を超える熱気が一気に身体を包み込み、さっきまで凍りついていた血流が音を立てて動き出すような感覚だった。
実はこの場所には、ひとつの物語がある。
今から6年前、ととのえ親方と一緒に『Saunner BOOK』というサウナ本を作った。
その中の章「ととのえ親方が選ぶ絶対に行くべき ととのうサウナ37選」で、親方は寒の地獄をこう紹介した(当時まだサウナがなかったにもかかわらず)。
「サウナがあれば日本一になるのに、と思っている神聖な場所。日本一の水風呂はここではないかと、サウナ界で度々議論にあがっている」
その言葉がオーナーの目に留まり、「サウナを作れませんか?」と親方に連絡が入った。
そこから3年の月日をかけ、ととのえ親方プロデュースによる「暖の地獄サウナ」が完成。見事、サウナシュラン2023を受賞した。
ただ熱いだけではない。この場所の主役である霊泉に、どうやって身体をつなぐか。その一点に向き合って設計されたサウナ。
薪の炎で身体の芯まで温め、そのまま霊泉へ。この往復によって、ここでしか成立しない体験が完成した。
あのとき本の中で書いた「もし」が、本当に現実になった。
この場所の主役はサウナではない。水だ。もっと言えば、地球そのもの。
ここには、ただ冷たいだけではない水がある。身体の奥まで入り込み、静かに力を満たしてくる水。
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。