天然温泉 あづみの湯 御宿 野乃松本
ホテル・旅館 - 長野県 松本市 宿泊者限定
ホテル・旅館 - 長野県 松本市 宿泊者限定
旅先で迎える夜には、特別な静けさがある。
今日の宿は、松本駅からすぐの場所に佇む「天然温泉あづみの湯 御宿野乃 松本」
あのドーミーイン系列の和風ブランドで、名を聞くだけで期待が高まる。暖簾をくぐれば、和楽器のBGMがふわりと耳に届き、足元はソフトな畳敷き。どこか旅館のような趣がありながらも、現代的な洗練も漂う“和モダン”な空間だ。
客室に荷物を置いき、エレベーターで最上階、10階の大浴場へ向かう。
浴室の扉を開けると、まず感じたのは“音”だった。"とくさしけんご"さんの音楽が静かに流れている。ピアノと電子音が溶け合うような、穏やかでどこか未来的なメロディー。そのBGMが、湯けむりの漂う空間にやさしく響いている。
湯はアルカリ性の天然温泉で、肌にまとわりつくようなとろみ。まるで温泉自体が「今日はよく来たね」と語りかけてくるようだった。お湯に浸かるだけで旅の疲れが溶けていく。
浴槽の縁に背を預け、ぼんやりと天井を見上げれば、日々の雑念がゆるやかに遠ざかっていく。
そして、いよいよサウナへ。
大人10人以上入れそうなベンチは2段のサウナ室。メトス社製のジールストーブにはストーンがどっさり積まれている。熱の分布も申し分ない。
セルフロウリュが可能な仕様で、マウンテンハーブのアロマ水が置かれている。木製のラドルで水をストーンに注ぐと、ジュウッという音とともに蒸気が立ちのぼる。
鼻先を抜ける香りは、まるでアルプスの森を歩いているかのよう。すぐに室温は上がり、じっとりと汗が噴き出す。テレビも設置されているが、不思議と邪魔には感じない。熱に集中しながらも、ほどよく現実とつながっている安心感がある。
ロウリュ後の体にとって、次の主役は水風呂だ。15℃、キリッと冷たい。しかも深い。肩までしっかり沈めば、全身が一気にリセットされる。熱でゆるんだ身体がシャキッと引き締まり、まるで生まれ変わったかのような感覚になる。冷たさの中に、清らかさと硬質な凛とした感触がある。
仕上げは外気浴。
露天の椅子に身を預けると、松本の市街地が眼下に広がっていた。駅前の明かりがきらめき、遠くにはアルプスの稜線がぼんやりと浮かんでいる。
夜風は優しく、皮膚に触れるたびに深呼吸したくなるような気持ちになる。こんな高所でのととのいは、少し特別だ。ビルの喧騒から一段上にいるというだけで、なぜだか心も澄んでくる。
ここには、都会のような喧騒もなければ、山奥の秘湯のような孤独もない。
ただ、“ちょうどいい非日常”がある。旅先での滞在に、ほんの少しの贅沢と、静かな整いを添えてくれるこの宿。
松本の夜に、心からの良きととのいを。
そしてまた、訪れる日を楽しみにしている。
以上
男
おはようございます! 野乃松本、凄く良いですね!サウナも本格的ですし、水風呂もキンキンで良きでした。露天からの景色も綺麗で大満足です!
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