ゆ〜とぴあ仙台南
温浴施設 - 宮城県 仙台市
温浴施設 - 宮城県 仙台市
夕暮れの太白区西多賀。
ベガロポリスの駐車場に入った瞬間から、年末の熱気がむわっと来る。
ゆ〜とぴあ仙台南は大賑わいだ。
入口で久しぶりに再会したのは、満面の笑みの石田純一さん看板。あの笑顔を見ると、混雑への覚悟がなぜか整う。
脱衣所はお客さんでぎゅうぎゅう。
子どもはタオルをマントみたいに羽織り、友達同士は「まず炭酸でしょ」と小声で作戦会議。
浴室もサウナも満員で、洗い場の椅子が一つ空くたびに、周囲の視線がスッと集まるのが面白い。
まずは炭酸泉へ。
熱すぎずぬるすぎずのちょうど良い湯温で、細かい泡が肩の力をほどいてくれる。隣では親子が「今年最後だね」と笑い、向こうでは友人グループが水風呂の温度を当てようとしている。ここは年末の人間観察席でもある。
サウナは2つ。
浴室内の「ユーフォリア」は90℃、L字ベンチは常に満席。
頻繁なオートロウリュで湿度が上がり、汗が一気に開く。テレビありの日常の延長線のまま蒸される感じがちょうどいい。
露天の「テオーリア」はガレージかコンテナみたいな箱型で、扉を閉めた途端に空気が切り替わる。
室温は80℃。暗めの照明とヒーリング音楽の中、セルフロウリュの柄杓に手が伸びる。ライムの爽やかな香りの水をストーンに落とすと、じゅわっと音がして熱々の蒸気がふわり。満員のざわめきが一枚の壁の向こうへ遠ざかり、頭の中が一瞬で無音になる。
仕上げは浴室内の15℃水風呂。
キリッと冷たいのに肌当たりは丸く、息がすっと深くなる。
露天の冷水シャワーで追い冷やしを決め、外気浴の椅子に沈み込む。
風が汗の跡をなぞり、空は朱から紺へゆっくりグラデーション。子どもの笑い声や桶の音さえBGMになって、混雑が不思議と愛おしい。
忙しない年末のど真ん中で、こんな静かな一分を拾えるのが銭湯の魔法だ。
帰り道、石田さんの笑顔に小さく会釈。こちらも負けない顔で、私の帰る所へ戻った。
サ室前の小さな行列もまた年末仕様で、みんな少しだけせっかち、でも少し優しい。
「次どうぞ」「ありがとうございます」
が湯気の中で往復して、知らない同士の連帯が生まれる。
サ室で席が詰まっていると、背中を丸めて小さくなる人、タオルを膝に丁寧に畳む人、オートロウリュの合図に目だけでうなずき合う人。
テオーリアではロウリュ後の蒸気を譲り合うように深呼吸が揃い、熱に耐えた顔が水風呂で一斉に解けていく。混雑は苦手な筈なのに、今日の満員はどこかのお祭りみたいで、眺めているだけで楽しい。
炭酸泉の縁に肘を置き、湯面に浮く泡を指で集めては散らす。そんな子の横で大人も笑っている。
年末の一日が、ここで丸くなる。それが嬉しい。混雑も悪くない、年末だね。
以上
男
初めて来た時は「え、ここ?」って思いましたが、入ってみると意外と(いや、かなり)しっかり整ってて驚きました。 そして徳島ラーメン…あの甘辛スープに豚バラは反則級ですよね。風呂上がりに食べたら、もう完全に優勝です。
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら