ホテル かぜまちみなと
ホテル・旅館 - 秋田県 男鹿市 宿泊者限定
ホテル・旅館 - 秋田県 男鹿市 宿泊者限定
東北における勤めの終わりを告げるが如く、男鹿の地にて一夜を過ごす。例ならば森長旅館に身を寄せるところ、今回は未踏の「ホテル かぜまちみなと」に宿を取る。転職を控え、これが東北出張の名残となるかと思えば、感慨もひとしおである。
時は夜の八時半。フロントの応対は既に終了し、自動機にて淡々と手続きを済ませる。予約はドミトリーなれど、厚意によりダブルの間をあてがわれ、ありがたき幸運と心得た。
さて、念願のサウナである。水着着用との旨、1階にて無料貸出を受け、予め部屋にて身につける。2階突き当りの扉を開ければ、簡素な脱衣場に籠とバスタオル、そしてウォーターサーバーが据えられている。
いざ体を清めようとシャワーに向かうも、湯も水も、まるで泉の涸れたるかの如く反応せず。「いずれ流れ出づるか」と暫し待てど、ぽつりぽつりと落ちるばかり。運よく、先の公衆浴場にて身を清めていたが、これに頼らねば、やや難儀であったろう。
サウナ室はHarviaのストーブを据え、温度は八十度。熱すぎず、湿度による蒸しに主眼を置いた設えと見受けらる。床にバスタオルを敷き、坐して汗を待つも、シャワーの一件が尾を引き、十全に楽しめず。一度きりにて室を辞す。
水風呂と思しき桶には蓋がなされ、使用の可否が不明。加えて、整い椅子の置かれた半戸外には除雪作業中の方が煙草を燻らせており、煙が辺りを包み、心もまた曇る。
翌朝、「せめてシャワーは」と望むも、変わらぬ様子に諦めを覚ゆ。
ただし、朝食は小粥と豆乳、バゲットが丁寧に供され、これには舌鼓を打つ。心ばかりのもてなしに、感謝の念を抱かぬわけにはゆかぬ。
——楽しみにしていただけに、残念が心に濃く残る一夜であった。
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