2025.05.03 登録
[ 北海道 ]
Netflixでなんとなくネットサーフィンをしていたら、普段はまず観ないアニメ映画『聲の形』にたどり着いた。約2時間の作品だが、気がつけば物語に没入し、一気に観終えていた。
とにかく凄まじい作品だった。感想を言葉にしようとすると、すべてが的外れで空を切るような感覚に陥る。
イジメ、障害、成長、罪悪感、死、友情、恋、そして思春期。実に様々な人間の複雑な心の機微が描かれた、名状し難い感動の嵐。
観ている間、何度も落涙を禁じ得なかった。普段アニメなどほとんど観ない僕だが、これはアニメという枠組みを超越した、深い心理描写が秀逸な傑作であった。
そんな強烈な余韻を引きずりながら、本日の「サウナ先」を決定した。湯パス利用で半額の600円。駐車場が狭いので、近くの公共駐車場に停めて5分ほど歩く羽目になった。
利用者はほぼ100%宿泊客のようだ。ここのサウナ事情を記しておこう。月・水・金・日が男性側にサウナあり、もう一方はサウナなしという運試し仕様だ。
露天風呂からは海が望める絶景。サウナは92度のハルビア製ドライサウナで、矩形1段、4〜6名ほどが利用できる。
ととのい椅子は、露天風呂側に白いプラスチック製のものが2台。水風呂はチラーが効いてはいるが、個人的にはやや物足りない温度だ。
いい温泉サウナではあるが、定価の1200円を支払ってまで通うかと言われれば、まあ一度経験すれば十分だろう。
函館市内のサウナはほぼ行き尽くしてしまった。これからは、選ばれし者だけが許される、少し高級な「ブルジョワサウナ」を嗜むステージへと駒を進めることにする。
男
[ 北海道 ]
GWの筋トレで右肩甲骨付近の筋肉を痛め、完治せぬまま風邪をひき、それも治らぬうちに今度はMPSに見舞われるという、振り返れば散々な5月であった。
未だ右肩甲骨に微かな違和感は残るものの、リハビリを兼ねて昨日は3週間ぶりに鉄塊を握った。
この空白期間に体重が4kgも減り、愛しい筋肉たちが遠くへ旅立ってしまったせいか、挙上重量は平時の半分という無様な体たらくだ。だが、ここから徐々に復活の狼煙を上げていくとしよう。
さて、函館に来て約2ヶ月。未踏の施設を巡る日々もいよいよ終焉が近い。今回は、以前から「値段の割に評価はパッとしないな」と認識しつつも、一度は体験しておこうと心に決めていた施設へ足を運んだ。
湯パスを使って100円引きの700円で潜入だ。駐車場が3時間無料なのは有難い。
浴室には露天がなく、源泉掛け流しの若干温度が異なる内湯が2つ。
サウナは矩形2段構えで約10人は収容可能。新しいサウナだが、剥き出しの木材のせいか、足の裏に根性焼きを食らっているかのような熱さを感じる。
にもかかわらず、天井付近の温度計は82度と控えめで、蒸されるまでに約10分を要した。
水風呂は塩素臭が漂い、温度は22度。おそらくチラーの恩恵には預かっていないだろう。ととのい椅子も白い汎用品が1脚あるのみだ。
客層はほぼ宿泊客と思われる。空いているので「ワンコインならたまにはいいかな」といったところか。
しかし、視点を変えてみよう。もしアパートの下にこの施設があり、無料で利用できるならどうだ? あるいは、水汲みに片道3時間かかる過酷な地で暮らしていたとして、そこにこの施設があったなら?ここは間違いなく「聖地」と化すだろう。
人は所詮、比較の中でしか幸不幸を感じられない生き物だ。発想の転換こそが幸福の鍵であり、それこそが「足るを知る」という境地なのかもしれない。
そんな哲学的な思索に耽りつつ、僕は本日も2セットを完遂した。筋肉の衰えとは裏腹に、精神的な悟りは深まったようだ。
男
[ 北海道 ]
地獄の淵を歩いていた。いや、ゴールは微かに見えている気もするが、今もなお、ぬかるんだ地獄の底を歩いているのかもしれない。
今年1月の抜歯。その影響が治まったとほぼ同時に、今度は腰にMPS(筋筋膜性疼痛症候群)という名の悪魔が棲みついた。
完治までに約10日を要してから早4ヶ月。平穏な日々を謳歌していたはずが、5月27日(水)、鼻水と喉の痛み、そして悪寒という名の刺客が僕の身体を襲った。
ケアに励んだものの、仕事を休まなかった報いか、5月29日(金)の夜には38.1℃の高熱を叩き出した。
幸い翌日には平熱に戻ったが、鼻水と咳と悪寒の三重奏は続行中。念のため、その週末は愛するサ活を泣く泣く封印した。
「次週こそはサウナに行くぞ!」
そう意気込んでいた5月31日(日)の夜、何の身に覚えもないというのに、右腰に例のMPSが再びその影を落とした。
「同じ轍は踏むまい」と、今回は筋トレもストレッチも一切拒絶し、ひたすら静養に努めた。しかし、事態は容赦なく悪化の一途をたどる。
6月5日(金)、痛みがついにピークに達した。靴下もズボンも自力で履けないという、あまりに情けない有様だ。
やむなくロキソニンという名のドーピングに頼ることになった。翌日も薬の力を借りたが、今朝になって痛みが嘘のように加速度的に和らいだ。
「よし、行くか、サウナへ」
本来なら、今週も大人しく自重するのが賢明な判断だろう。だが、男にはどうしても引けないラインがある。辛抱たまらず強行突破したのだ。
今日の施設は初めての場所だったが、これがまた素晴らしい。低・中・高温湯にジェットバス、寝湯、檜風呂に露天風呂まで、すべてが揃っている。
サウナは矩形の2段構えだ。本来なら、いつも通りの豪快なルーティンをこなすところだが、腰の爆弾を抱えた今回は情けなくも消極的にならざるを得ない。
結局、たった1セット、しかも水風呂なしという、まるでファッションショーのランウェイを歩くようなキャットウォークぶりを披露するに留まった。
神よ、どうかこの無茶が災いして、明日またMPSが悪化しませんように。今はただ、そう祈るしかない……
男
[ 北海道 ]
タキツバ殿のコメントで、「次は北斗市と七飯町ですね」というアドバイスをもらった。調べてみると車で30分程度とそんなに離れていない。
なにも「函館サウナ」の枠にこだわる必要はなかったのだと、目から鱗が落ちる思いだった。
さっそく湯パスを眺め、「よし、今日はここだ!」と狙いを定めた。ターゲットは「七重浜の湯」。通常利用料880円のところ、380円割引が3度も使える。
そう、これで魅惑のワンコインになる。しかも写真で見る限り、なかなかそそる施設である。今夜はここ一択、浮気はしないと心に決めた。
近くのDCMで買い物を済ませ、いざ出陣!……が、しかし。念のため、スマホでもう一度ホームページを確認した僕の目に、信じがたい文字が飛び込んできた。
「令和8年3月31日をもって閉業いたしました」いや、何かのバグかもしれない。そう自分に言い聞かせながら、一縷の望みをかけて電話をかけてみる。
『おかけになった電話番号は、現在……』
ガチかよ。電子音声の冷徹な宣告が、僕のサウナ欲に冷や水を浴びせる。というわけで、完全に迷子になったサウナ難民の僕は、必死にリサーチを再行。そして、近くにある「次の候補地」へと滑り込んだ。
周りは見渡す限りの畑で、施設の真ん前には老人ホームが鎮座している。のどかにもほどがあるが、ここもありがたいことにワンコインで利用可能だ。
さっそく浴室へ。内湯には低温湯と高温湯、露天には中温湯がある。肝心の「調い椅子」は露天に2台、内湯に3台と、サウナーへの配慮も抜かりない。
サウナは硬派なドライサウナの2段構え。テレビはないが、静かにオルゴールが流れる心憎い演出だ。水風呂もチラーがしっかり仕事をプロの仕込みでこなしており、キンキンに冷えている。
脱衣場も休憩室も清掃が隅々まで行き届いていて、実に気持ちが良い。ただ、サウナ室の熱気の中で、いつもの「あの疑問」が頭をもたげた。
「もう少しだけ詰めてくれたら、もう一人座れるのに……」なぜ混雑していても、頑なに胡座のパーソナルスペースを崩そうとしない猛者がこれほど多いのだろうか。
サウナ室にこそ「譲り合いの精神」という名の極上の熱波が必要だ。そうすれば、世界はもっと優しい気持ちに包まれるはずなのに。まあ、そんな心の中の説法はさておき、きっちり3セットを完遂した。
仕上げに休憩室で入念にストレッチを施し、身も心も軽くなって帰宅の途についた。トータルで見れば、今回も実に有意義な「視察」であった。テンキュウ。
男
[ 北海道 ]
今朝は7時から正午まで、ジリス君の「部屋ん歩」を敢行した。先日の日曜日に僕の家にやってきて以来、ここまで長時間の開放は初めてのこと。
最初は景色や臭いの違いに戸惑い、おっかなびっくりな様子だったが、今朝は完全にリミッターが外れたようで、縦横無尽に元気に走り回っていた。
この「我が家の小さないたずら怪獣」が何かやらかさないか、一挙手一投足を監視するミッションは想像以上に過酷で、僕は昼前にはすでにヘトヘト。
しかし、午後からは気合いで筋トレを行った。右の肩甲骨にはまだ痛みが居座っており、涙をのんで10日間ほど完全休養していたが再開したのだ。
その後、買い物を済ませ、夜はサウナタイムへ。函館市内で「まともなサウナがあるワンコイン施設」の開拓も、おそらく今日行く施設が僕のリストの最後の一軒になるだろう。
外観はいたって普通の銭湯風なのだが、一歩中へ足を踏み入れた瞬間、館内は驚くほどピカピカで、隅々まで掃除が行き届いており、チリ一つ落ちていない。脱衣場も浴室も清潔感の塊で、スタッフの並々ならぬ執念と丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。
いざ浴室へ。ここには「露天風呂」があるのだが、上を見上げても夜空は見えない。そこにあるのは、いくつもの天窓。そう、まさかの「屋内型・箱入り露天風呂」なのだ。
当然、外気浴の風はない。だが、天井が規格外に高いためか音が心地よく反響し、どことなく少年の頃に通った温水プールのような、ワクワクするノスタルジーに包まれる。
調い椅子は3台。すべて露天エリアに鎮座している。そのすぐ横にある水風呂には地下水らしき天然水が蛇口全開でドバドバと贅沢に掛け流されている。
椅子に身を委ねて目を閉じると、豪快な水の水音が耳を優しく満たし、これ以上ない癒しのBGMとなった。
お風呂のラインナップも豪華で、内湯側には薬湯、泡風呂、ジェット風呂。そして露天風呂がある。サウナは、高温と湿式がある。
気がつけば、至高の3セットを堂々完遂。
ワンコインとは思えない、本当に素晴らしい名作施設だった。肩甲骨の痛みもサウナの熱でどこかへ飛んでいった気がする(明日が怖いけれど)。お気に入りの湯がまた一つ増えた。
男
[ 北海道 ]
何億光年ぶりだろうか。宇宙の歴史レベルで久方ぶりに、本日はここに決めた。サウナ室のテレビではちょうど相撲の結びの一番が放送されており、館内は大盛況。
ここのサウナ室は木がむき出しのワイルドな造りで、申し訳程度に座面を拭くためのダスキンが隅に置かれている。
しかし、誰一人として座面を拭おうとしないワンチーム精神のせいで、シートは常にしっとりと濡れている。
温泉とは名ばかりで、浴室に充満する圧倒的な塩素の匂い。函館という「サウナ郷の桃源郷」を知ってしまった今の僕の目には、どうしてもここが色あせて見えてしまっていた。
しかしだ。ここで僕は、今一度「足るを知る」という高尚な精神を思い出したい。パラリンピックの父、ルートヴィヒ・グットマンは言った。「失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」と。
そうだ、僕もこのサウナで、その境地に達してみたい。
視点を変えてみればどうだ。露天の白いプラスチック椅子に身を委ねれば、鳥の囀りや虫の鳴き声が聞こえ、遠くからは波の音や鐘の音が響く。
目の前には巨大な風車と白鳥大橋。……おいおい、これ以上の贅沢なロケーションが他にあるだろうか(いや、ない!)。そんなわけで、色々な意味で「素晴らしい」この施設での2セットを完遂した。
混雑のせいかサウナ室のボルテージが上がらず、2セット目は20分粘っても脈拍は140そこそこ。危うくサウナ室で干からびるか、あるいは「足るを知る」を通り越して「無」になるところだった。
すっかりお腹もすいたサ活後は、近場の「ちょいす」へ直行。結局、ここで食べる寿司の美味さですべてがチャラになり、僕の心は完全に「満ち足りた」のだった。
男
[ 北海道 ]
今朝は、Netflixで『いつかは賢いレジデント生活』と『九条の大罪』の続きを一気に観終えた。その後は卓球の録画を観て、ピンポンの音に揺られながら微睡(まどろ)むという、至福の隠居生活のような時間を過ごした。
夕刻になり、さてサウナの時間だ。昨日の「自分へのご褒美サウナ」とは打って変わり、今日は正直、ほとんど期待していなかった「ここ」に決めた。
サウナイキタイの事前情報によれば、低温と書かれた温泉は全国基準の低温を無視しており、その隣の高温はもはや痛みの領域、という、まるで拷問施設のような悪評?が書かれていた。
猫舌ならぬ「猫肌」で熱い湯が苦手な僕にとって、本来なら決して近づかない禁忌の地だ。しかし、百聞は一見に如かず。「虎穴に入らずんばサウナを得ず」の精神で、あえて敵陣に乗り込むことにした。
ところが、どうだろう。実際に足を踏み入れてみれば、確かに「低温」の看板は嘘をついており、実際には41度ほどの中温だったが、僕にはそれがちょうどいい塩梅だった。
脱衣場も浴室もサウナも、歴史が刻まれた「古き良きボロさ」はあるが、隅々まで磨き上げられていて清々しい。
さらに驚いたのは、掛け湯の横に置かれたコップだ。そこから源泉が飲めるという。僕の目にはその蛇口がフランスの「ルルドの泉」に見え、万病を癒やす聖水であるかのような錯覚に陥った。
露天エリアに進むと、そこにはさらなるドラマが待っていた。半円形の露天風呂。その中央には、かつての冷戦構造を象徴するかのような「ベルリンの壁」あるいは「刑務所の高い壁」のごとき仕切りがそそり立っている。
壁の向こうからは、女性たちの楽しげな話し声が、まるで極秘通信のように漏れ聞こえてくる。僕は、古き良き昭和の銭湯にタイムスリップしたような妄想に耽った。
「おーい、石鹸放ってくれ」
「はーい、あなた」令和の今、そんなことをすれば笑い者になるが、このノスタルジックな空間なら許される気がした。
ふと見上げると、男女双方の露天風呂を見下ろす高い位置に時計が掛けられていた。あの時計の角度からなら、男湯も女湯も一望できるはずだ。
僕は人生で初めて、無機質な精密機械に対して「場所を代われ!」という猛烈な嫉妬の炎を燃やした。
サウナ室は90度のドライ設定。有線から流れる村下孝蔵の『初恋』のメロディに包まれながら、僕はじっくりと蒸された。約15度の水風呂で天国へ昇り、露天の白いプラスチック椅子に深く身を沈める。
木訥としながらも、随所にサウナーへの愛を感じる素晴らしい施設。しかも500円でこの多幸感。僕はまたあの時計に会いに行くことになるだろう。
男
[ 北海道 ]
おそらく筋トレがトリガーなのだろう。数日前から右肩甲骨に走る神経痛のような痛み。普通なら休養一択なのだが、僕はこと筋トレに関しては「猪突猛進」を地で行くタイプだ。
加齢とともに多少は賢くなったつもりだが、三つ子の魂百まで。結局、「メインセットだけなら」「様子を見ながら」という自分への言い訳を積み重ねた結果、気がつけばいつも通り最後まで完遂してしまっていた。
その後の時間は、食料品の買い出し以外、まるで「文明の利器を浪費するクズ」のようにNetflixと録画番組に身を捧げた。
しかし、このまま一日を終えるのは忍びない。よし、今宵は疲弊した心身をレスキューすべく、少し高級なサウナへ繰り出そう。そう決めてハンドルを握ったのが、ここだ。
入浴料1,400円。普段使いには勇気がいるが、ずっと狙っていた聖域である。舞台は函館が誇る湯の川温泉。日帰りは20時受付終了、21時完全撤収という「シンデレラ・タイム」の制約があるが、それもまた特別感を煽る。
老舗ホテルらしい重厚な佇まいは、期待通りの「高級感」を醸し出していた。浴室へ踏み込めば、内湯と露天にそれぞれ2つずつの湯船。
サウナ室はテレビの喧騒を排した、ストイックかつ清潔な空間だ。20分おきに発動するオートロウリュが、僕の怠惰な肉体をじりじりと焼き上げる。
露天エリアに設置された、キンキンに冷えた岩風呂の水風呂へ。そこからの外気浴がまた至福だった。
アディロンダック風の椅子に深く腰を下ろすと、温泉のせせらぎと風に揺れる庭木の音が耳を撫で、時折、空を切り裂く飛行機の離陸音が遠く響く。
1,400円という絶妙な「セレブの壁」が功を奏してか、場内は終始静寂に包まれていた。騒がしい常連の談笑もなく、ただ自分と向き合う時間。
精神が溶けていく感覚の中で、あれほど煩わしかった肩甲骨の痛みさえ、どこか遠くへ去っていった気がした。
僕にとっての「ブルジョワサウナ」。この多幸感を味わうために、また明日から、僕は懲りずにバーベルを握るのだろう。
自分へのご褒美が必要になったら、またここへ帰ってこようと思う。アイムファインテンキュー。
男
[ 北海道 ]
今日は朝から晩まで、間断なく雨が降りしきる一日となった。しかしこれは、どこへ行っても人波に揉まれる「いつものゴールデンウィーク」とは、一線を画す状況であることを意味している。
僕にとっては、まさに僥倖の雨だ。その読みは的中した。いつもなら地獄のような混雑を見せる「かまだや」も、昼食時ですらさほど混んでいない。幸運を噛み締めながら、カレーうどんを2杯、一気に胃袋へ収めた。
腹を満たした後は、愛すべき筋肉との対話の時間だ。本来、トレーニングは明日の予定だったが、どうしても今夜サウナへ行きたくなり、急遽本日へと前倒しした。筋トレとサウナをセットにすることで、サウナの多幸感が一段と深まるからだ。
さて、本日向かったのはここだ。土日祝は900円と平日より100円高いが、雨の降りしきる中、やはりそれほど混んではいなかった。
江戸時代の建物を彷彿とさせる外観は、浴室にもその風情が漂っている。まるで納屋か酒蔵、あるいは味噌蔵の中にいるような独特の雰囲気だ。
浴槽は木をモチーフにしており、柱はどこか凛とした針葉樹を想起させる。湯船は低温と中温。熱い湯を好む江戸っ子気質の人には少し物足りないかもしれないが、長湯には最適だ。
サウナは期待を裏切らない高温で、3段構えの本格派。だが、惜しむらくは水風呂の温度だ。24度というのは、もはや温水プールとさして変わらない。
子供たちが数人で長時間、世間話に花を咲かせながら浸かっていたのがその証左だ。サウナーからすれば、この水風呂だけが「画竜点睛を欠く」といったところだろうか。
岩盤浴も雰囲気があり、休憩室や食堂の設備も申し分ない。一日の締めくくりには、吸い寄せられるように「山岡家」へ。
こちらは悪天候などどこ吹く風で、なかなかの混み具合だった。雨にも負けず、連休にも負けず、僕の胃袋は今宵、この上なく満たされたのである。
男
[ 北海道 ]
さすがはゴールデンウィーク、どこもかしこも人、人、人だ。栗山の人気ラーメン店「大鵬」の横を通り過ぎれば、外には50人ほどの行列。その光景を見ただけで、僕の胃袋は「並ぶくらいなら空腹でいい」と白旗を上げる。
確かに美味いのは知っているが、この人混みで50人待ちは、もはや修行の域だ。
道すがら見かけた「謎のBBQ屋」にまで行列ができているのを見て、嫌な予感がした。
僕らの味方、岩見沢のソウルフード「かまだや」までもが占拠されているのではないか、と。行列が外まで伸びていたら、寂しくコンビニのサンドイッチを齧る覚悟で店に向かった。
幸い、店内にそれほどの混雑はなかった。滑り込みセーフで店に飛び込んだのは13時50分。14時閉店というから、まさに首の皮一枚つながった格好だ。しかし、券売機を見て絶句した。
「カレーうどん450円……だと……?」
つい最近まで320円だったはずだ。130円ものジャンプアップは、もはや「値上げ」というより「進化」に近い。
安さが売りのB級グルメ界におけるこの価格改定は、ある意味での価格破壊、いや「価格崩壊」だ。
傷ついた心を癒やそうと、夕刻には北村温泉へと足を運んだ。だが、ここでも追い打ちをかけるように受付で衝撃の事実を突きつけられる。
入浴料750円。一年前の600円という記憶が、遠い昔の神話のように感じられた。
どこもかしこも値段は右肩上がりなのに、僕の可処分所得だけは低空飛行を続けている。世知辛い世の中だ。
結局、サウナを3セット完遂して無理やり調えてはみたものの、サウナ室までゴールデンウィーク仕様の過密ダイヤ。
連休は確かにありがたい。けれど、財布と精神の安寧を考えるなら、連休なんてものはカレンダーの中にだけ存在していればいいのではないか。そんな毒づきたくなるような、混雑と物価高の休日だった。アーメン。
男
[ 北海道 ]
今日は朝からアマプラで、ジェイソン・ステイサム主演の映画を鑑賞した。その後は、ステイサムの硬派なアクションとは裏腹に、僕はひたすらダラダラとクズのような時間を過ごした。
夕刻になり、ようやく重い腰を上げて、以前からいつか行こうと決めていた施設へ向かうことにした。
函館に引っ越すことを周囲に伝えると、決まって多くの人々が僕に「谷地頭温泉」の名を口にした。「そんなに有名な場所なのか?」とその度に期待感で胸が膨らんだ。
調べてみると、もともとは市営だったが、途中で民間が経営を引き継いだという。市営だったと聞くと、正直なところ施設への期待値はさほど上がらなかったが、百聞は一見にしかず、行ってみることに決めたのだ。
到着してまず目に飛び込んできた外観は、まるで小さな町の老人ホームか町営病院のようだった。駐車場から入口まで徹底してバリアフリー化されている点も、その「施設感」に拍車をかけている。
建物に入って受付から中を見渡すと、やはりそこはかとない既視感があり、客層に人生の大先輩方が多い点も、僕の抱いた印象をより深めることとなった。
しかし、浴室に足を踏み入れると印象は一変した。広々とした空間には、低温・中温・高温と各種の浴槽が揃い、見るからに泉質が濃そうだ。
やたらと高い天井と開放的な露天風呂。その雰囲気は、幼い頃に通った懐かしい炭鉱風呂の記憶を呼び起こした。
サウナ室は向かい合わせの造りで、片方は二段構え。床と座面は剥き出しのコンクリートの上に深緑の硬いプラスチックが敷かれているという無骨なスタイルだ。
それでいて壁は木造りで、新築のような木の香りが心地よく立ち込めていた。温度は92度と、僕を蒸し上げるには十分すぎる熱さだ。
さらに驚いたのは水風呂だ。シングルかと思うほどキンキンに冷えており、火照った体に突き刺さる。
休憩スペースにはアディロンダックチェア風の白い椅子がずらりと並び、他にも至る所に椅子が用意されている。これで入浴料490円とは、まさに価格破壊だ。
食堂のメニューも手頃な価格で、しかも館内には食欲をそそる実にいい香りが漂っていた。常連ばかりで入りにくいという雰囲気もなく、観光客や外国人の姿も見受けられる。
ここは、また訪れたい。次に来る時は、あの「絶対に旨い」という無言の主張を放っていたラーメンを、僕の胃袋に収めてみようと思う。
男
[ 北海道 ]
今日は、最初からここへ行くと決めていた。4月29日にその歴史に幕を下ろす、50年の歳月を刻んだ単純性アルカリ温泉「鍛冶温泉」だ。
住宅街の奥まった場所に佇むその姿は、銭湯というよりは町内会館のよう。道沿いの看板を見落とせば、そのまま異次元に迷い込んでしまいそうな控えめな外観だ。
一歩足を踏み入れれば、そこは昭和のタイムカプセルだった。木札の下駄箱に、年季の入ったロッカー。現代の「100円リターン式ロッカー」が、ここでは最新鋭のハイカラ設備に見えてくるから不思議だ。診療所の待合室を思わせる休憩所の長椅子が、またいい味を出している。
暖簾を潜れば、そこは「ザ・銭湯」。阿部寛がいてもおかしくない『テルマエ・ロマエ』の世界か、はたまた『三丁目の夕日』のセットか。
あまりの既視感に、あとは壁に富士山のペンキ絵さえあれば、僕の昭和ノスタルジーは完全に爆発していただろう。
離れの露天風呂や、バスの待合室を思わせる約10人収容できるドライサウナ。これらはきっと、創業当時は最先端の「デザイナーズ銭湯」だったに違いない。
水風呂はチラーが容赦なく効いていて、深い浴槽で僕の体は一気にキンキンに冷やされる。
しかし、サウナ室の中は外気より熱い「人間模様」が繰り広げられていた。閉店を惜しむ声か、それともいつもの光景か、室内はまさに満員御礼。
一見さんお断りの場末のスナックに迷い込んでしまったような、常連客による濃密な社交場だ。新参者の僕が入り込む隙間は、物理的にも心理的にもわずかしかない。
そんなアウェーの中、なんとか3セットを完遂。「お邪魔しました」と心の中でつぶやき、居場所のなさを背負って、いつもより足早に最初で最後のサ活を締めくくった。
帰り道、五稜郭の桜が視界に入る。春の夜に散りゆくその花びらが、役目を終えようとする古き良き銭湯の姿と重なり、なぜかいつもより悲しげに見えた。
男
[ 北海道 ]
今朝は少しゆっくりと起床し、いつものように録画した番組やNetflixをダラダラと眺めてクズのように午前中を無為に過ごした。
昼間は、これまたいつものルーティンである筋トレに精を出す。今日は下半身、背中、腕、そして腹。全身を追い込む充実した内容で、パフォーマンスも上々だった。
トレーニング後はタンパク質たっぷりの昼食で筋肉を労い、タイヤ交換と買い物を済ませて帰路についた。
夕刻になり、前々から目をつけていた温浴施設へと向かう。「660円という安価でこの規模の施設が利用できるなら、コスパは最強だ」とサウナイキタイの情報を抱きしめ、期待に胸を膨らませて受付へ。
しかし、告げられた言葉は「880円です」。……は? マジかい。完全に計算が狂った。ところが、ここでどんでん返しが待っていた。
200円払って会員になれば、なんと次回は無料。さらに次々回以降は一律600円になるというのだ。つまり、今回と次回の実質負担は1回あたり540円。それ以降もずっと600円。このバグのようなお得な提案を前に、会員にならない手はない。僕は迷わず入会を決め、勝利を確信しながら暖簾をくぐった。
浴室は、どことなく「札内ガーデン温泉」や「ほのか」系列を彷彿とさせる落ち着いた雰囲気だ。湯船は低温、中温、高温と揃い、ジェットバスに打たせ湯、露天風呂、そしてどこか憎めない「中途半端な寝湯」が並んでいる。
シャンプーや綿棒、ティッシュに至るまでアメニティが充実しているのもありがたい。
サウナ室はL字型の二段構え。テレビを眺めながら90度の熱気に包まれる、十分なキャパシティだ。水風呂の表示は15度だったが、肌に触れた感覚では、チラーを使っていない自然な水温のような気がした。
調い椅子の数も潤沢で、「調い難民」が発生する余地はない。そして何より秀逸なのが休憩室だ。ずらりと並ぶリクライニングチェアには個別のテレビが付いており、漫画も完備。
広々とした仮眠室まで備わっている。24時間営業で宿泊も可能という、まさに「健康ランド」の王道を行くスタイルだ。
結局、サウナ3セットを完璧にこなし、身も心も軽くなった。施設の外に出ると、夜の帳はすっかりと降り、心地よい夜風が火照った体を優しく撫でていった。また来るぜ!テンキュウ。
男
[ 北海道 ]
今日は夕刻まで、まるで「クズ」の擬人化でもしたかのように、ダラダラと録画やNetflixを貪り耽っていた。
さて、今日はどこで蒸されようかと「サウナイキタイ」でネットサーフィンをしていたところ、ここにロックオンした。
それにしても、函館市は温浴施設がありすぎて「ありすぎ達也」か「有栖川有栖」状態である。いずれこの地を去る運命の僕からすれば、函館市民に対して羨望を通り越し、もはやどす黒い嫉妬さえ覚える。
というわけで、やってきたのは「昭和温泉」。その名からして、さぞかし年季の入った施設だろうと高をくくっていたのだが、到着して驚いた。
広大な駐車場がびっちりと満車なのだ。その光景だけで、ここが地元で絶大な支持を得ている「約束の地」であることは一瞬にして理解できた。
浴室には低温・中温・高温の湯船が鎮座し、打たせ湯に寝湯、さらには露天風呂まで完備されている。サウナ室は長方形の二段構え。一段目の奥行きが広いのは、二段目に座る者の足場を確保するための慈悲深い設計だろう。
座面はプラスチック製で、熱を逃がす工夫が凝らされている。テレビを眺めつつ温度計に目をやると、二段目の目線よりやや高い位置で95度を指していた。
なかなかの熱々設定だが、なぜか深部まで蒸されるのに時間がかかる。3セット目に至っては、心拍数が150を超えるまでに22分を要し、図らずも「ひとり我慢大会」の様相を呈してしまった。
しかし、休憩環境は完璧だ。調い椅子は内風呂にも露天エリアにも潤沢に配置されており、いわゆる「休憩難民」が入り込む余地はない。水風呂もキンキンに冷えていて、文句の付けようがない。
白眉は、露天風呂の中央にある池だ。なんと男女の露天エリアが池で繋がっているのである。優雅に泳ぐ鯉たちは、女風呂側へも自由に行き来ができる仕組みだ。
これまでの人生において、僕にとって鯉は「鯉以上でも以下でもない存在」であり、何の感慨も抱いたことはなかった。
だが!この時ばかりは鯉を羨ましく思ったばかりか、本日二度目の激しい嫉妬に駆られた。
これほど素晴らしい施設をワンコイン以下で提供するとは、まさに薄利多売の極致、あるいは公共福祉の奇跡と言っても過言ではない。おい、函館、スゴイゾ。ん?サウナ室2?そんなのあったっけ?こんばんは。
男
[ 北海道 ]
今日は少しだけ遅めの起床。午前中を無為に過ごすという贅沢を享受した後、昼頃に函館サーモンアリーナへ筋トレに繰り出した。
そこで何を血迷ったか、約2年ぶりにデッドリフトに挑んでみた結果、僕の筋肉は悲鳴を上げた。まるで子供の運動会でかつての全盛期の幻影を追いかけて全力疾走し、無残にもアキレス腱を断裂する保護者よろしく、やり過ぎた代償として腰に鈍い違和感を召喚してしまった。
帰り道、這々の体で空腹を満たすべく「一文字 総本店」へ。店外まで蛇行する行列に一瞬気圧されたが、「函館の味を胃に収めるまでは死ねぬ」と強行突破。
店内では「まな板の上の鯉」のごとく、隣客と肩を寄せ合い、隙間なく並ばされたカウンターで辛味噌ラーメンと対峙した。
「味の時計台ラーメン」によく似たその味は、気がつけば健康への配慮をどこかへ置き去りにさせ、僕は最後の一滴まで完飲していた。
その後、汗をかきかき買い物を済ませ、17時からは閑静な住宅街に潜む隠れ家のような温浴施設「田家の湯」へ。
小綺麗ながらも、建物全体から「昭和の正しき銭湯」というオーラが滲み出ている。扉を開けると、そこには番台。上品で美しく、しかも気さくそうな年配の女性から「こんにちは」と声をかけられ、一瞬にしてここが「アットホーム空間」であることを理解した。
利用客は十中八九、この湯船で人生を語り合ってきたであろう常連諸氏ばかりという雰囲気だ。
露天風呂はない。あるのは地下水を沸かした潔い二つの湯壺のみ。タイル張りの浴室は、上部が剥き出しのコンクリートになっており、声がよく反響する。その無機質さが、かえって古代の洞窟に迷い込んだような神秘的な雰囲気を醸し出している。
ふと見上げた天井に、もしミケランジェロの『最後の審判』が描かれていたら、僕は全裸のまま天国か地獄かの沙汰を待つ覚悟を決めていただろう。
サウナ室は定員4名のコンパクト設計で室温は92度。テレビからは世俗の音が流れているが、座面の木板はすでに「熱々のフライパン」状態。
そこに座る僕は、さながら「じっくり焼かれるポーク」だ。辛抱たまらず、備え付けのサウナマットを足の下に緊急配備して、足の裏の延焼を食い止めた。
対照的に水風呂は深く、容赦なくキンキンに冷えている。壁際のベンチで一息つけば、そこには余計なものを削ぎ落とした「ミニマリズムの極致」があった。
ワンコインでこれほどの充足感が得られるとは、まさに「足るを知る」を地で行く施設である。帰り際、店主が満面の笑みで「お気をつけて」と送り出してくれた。その温かい声に、腰の痛みも、デッドリフトの敗北感も、函館の闇の中に溶けていった。サンクス田家の湯よ。
男
[ 北海道 ]
今日は朝から洗濯機こそ回しはしたものの、夕刻のサウナまで、録り溜めた『クレイジージャーニー』をひたすら消化して泥のように過ごした。
文字通り「クズ」の権化と化した自分を浄化すべく、「サウナイキタイ」を頼りに聖地を定め、重い腰を上げた。
17時頃、現地に到着。そこには「人、人、人」のディストピアが広がっていた。浴室に足を踏み入れれば、50箇所は下らないであろう洗い場はすべて埋まり、内湯も露天も、猿山の猿のごとく密集した人間たちが湯気を立てている。
函館には約40もの温泉があるはずだが、もしかして市民全員が「今日はここにしよう」と申し合わせたのではないかと疑うほどの混雑ぶりだった。
ふと、湯船に浸かりながら周囲を観察して気づいた。日本の平均年齢が約50歳なら、ここの平均年齢は軽く10歳は上積みされている。昨日の花園温泉に至っては、もはや僕ですら「若手」に分類されそうな「over70s」の社交場だった。
そんな人生の大先輩方の重みを物理的に肌で感じながら、3セットを完遂。サウナは78度と、まるで日向ぼっこのような優しさだったが、水風呂は僕好みの17〜18度という絶妙なセッティングだ。ととのい椅子の数も申し分ない。
温泉も30度台後半のぬる湯から、気合の入った45度台付近の熱湯まで揃えた盤石の布陣、そして清潔な休憩室。古さは否めないが、それがかえって「正解」だと思わせる風格がある。
室蘭が乾ききった「サウナ砂漠」だとするならば、ここ函館はまさに「サウナ天国」。この選びたい放題の贅沢こそが、函館市民に与えられた特権だと確信した一日だった。函館最高!
男
[ 北海道 ]
引越しの疲労か、はたまた減量によるエネルギー切れか。今日の筋トレは驚くほどパフォーマンスが低かった。こんな時は無理に抗わず、潔く「メンテナンス」と称して回復メニューに専念するに限る。
筋トレ後の栄養補給を済ませ、向かった先は函館で3軒目となるサウナだ。暖簾を潜ると、そこには二つの入り口が両端にスプリットされていた。受付の女性に問うと「本館」と「新館」だという。
どうやら一度の入浴で両方を楽しむ贅沢は許されず、どちらか一方を「選べ」という非情な決断を迫られているらしい。
「どちらが人気ですか?」
「人によります」
受付に鎮座する、人生の酸いも甘いも噛み分けたであろうベテランの女性は、一度も口角を上げることなく言い放った。
最新のAIでも、もう少しサービス精神という名のプログラムが組まれているだろう。この鉄面皮を崩し、笑顔を手向けてもらえる人間がこの世に存在するのだろうか。もはや彼女に愛想を期待するのは、スクワットのMAXが寝て起きたら100kg増えているのを期待するくらい無益なことだ。
そっと両方の暖簾の向こう側を覗いてみると、新館の方が明らかに賑わっている。「それならそうと、ひとこと助言をくれてもいいのに」という言葉を喉元で飲み込み、僕はあえて本館を選んだ。
函館にはまだ滞在する。新館という「正解」は後にとっておき、まずは未知の本館へ歩を進めた。
一歩足を踏み入れれば、そこは完全なる「昭和」だった。壁に固定されたシャワー、そして黄色いケロリン桶。サウナ室に至っては、昭和初期から時が止まっているかのような遠赤外線サウナだ。利用者の平均年齢は、控えめに積算しても70歳を下らないだろう。
ふと映画『テルマエ・ロマエ』の世界に迷い込んだような、あるいは歴史の教科書の中に紛れ込んだような錯覚に陥る。
サウナ室を見渡せば、そこにいるのは全員が年季の入ったご老人であり、なおかつ全員が「ツーカー」の顔見知りだった。北野武監督の映画の作品をもじれば、まさに「全員常連」。
新館という快適な選択肢がありながら、あえてこの古き良き、いや、古すぎる空間に根を下ろす彼ら。どおりで平均年齢が「ヴィンテージ級」なわけだ。
480円という、これまた昭和で時が止まったかのような価格破壊的料金にも驚かされたが、温泉の質とサウナの熱気や水風呂の冷たさは本物だった。次はぜひ、あの「微笑まざる門番」に再会しつつ、新館という名の現代社会も体験してみたいと思う。
男
[ 北海道 ]
金曜日に函館へ乗り込んで以来、疲労の波が止まらない。部屋作りという名の終わりなき重労働に加え、生活物資を求めての市内パトロール。
今日もまた、朝から晩まで東奔西走の一日だった。それにしても全く道がわからない。そんな極限状態の中、昨日は函館での「こけら落とし」を敢行。
本日は買い出しの隙を突き、愛しの「鉄」にまみれるべく函館アリーナへと馳せ参じた。この数日、食べる暇すら惜しんで動き回り、プロテインとバナナのみで命を繋いできた代償か、体重は一気に2キロ減少。
「これは減量ではなく、ただの枯渇だ」という焦燥感に駆られる。歩きすぎで腰から背中はバキバキだが、それでもバーベルを握るのが修行者の性。
もっとも、そんなコンディションでの筋トレは、パフォーマンスを盛大に低下させるには十分すぎる儀式となった。
トレーニング後は、枯渇した体にガソリンを注ぐべく約半年ぶりの「山岡家」へ。その後は「あいさん」の情報を頼りに、期待に胸を膨らませてサウナへ向かった。
だが、入り口に立った瞬間、強烈な既視感(デジャブ)が襲う。館内へ進むごとにその予感は膨らみ、サウナ室の扉を開けた瞬間、それは確信へと変わった。
「……岩見沢か?」
そう、ここは「なごみ」。見慣れた光景、勝手知ったる動線。そこには岩見沢と瓜二つの空間が広がっていたのである。しかも入浴料490円という、令和の日本とは思えぬ価格破壊。
もしもヘレン・ケラーがこのサウナで蒸され、水風呂に浸かっていたなら、彼女は天を仰いでこう言ったに違いない。「ウォーター!ここにも奇跡はあった」と。
男
[ 北海道 ]
深い疲労を引きずり、本日はここへ。もちろん初訪問、函館サウナ行脚の記念すべき第一歩だ。実は昨日、函館に引っ越してきた。
調べて驚いたが、ここはサウナの宝庫ではないか。これまで「サウナ砂漠」だった室蘭で喉を枯らしていた身としては、期待で胸の動悸が止まらない。人口23万人の大都市・函館、そのサウナ層の厚さは伊達ではなさそうだ。
料金はサウナ込みで650円。このご時世に、プロテイン1杯分程度の良心的な価格設定が心に染みる。「花の湯」という看板を北海道のあちこちで見かけるが、サウナ界を牛耳る組織なのだろうか。
サウナ室は圧巻の5段構成。テレビなしの硬派な仕様が、自分と向き合うのに最適だ。水風呂はバイブラのおかげで、数値以上の「攻め」を感じる。外気浴スペースも充実しており、ここでは「ととのい難民」という言葉は辞書にないらしい。
函館デビュー戦としては、文句なしの「一本」だ。これからはパトロールと称して、市内の各施設を順次「検挙」していこうと思う。
本来なら「スクワットで追い込んでからのサウナ」が様式美なのだが、引っ越し作業という名の「全身フルコンボ・トレーニング」により、すでに身体はバキバキだ。
重い家具を運んだ記憶は(疲れすぎて)曖昧だが、筋肉だけは正直に悲鳴を上げている。今週末はバーベルを置き、サウナマットを相棒に過ごすつもりだ。
一刻も早く公私ともに「安定したフォーム」を取り戻し、函館市民としての平常心を確立したい。
男
[ 北海道 ]
今日は諸事情により、朝から銀行や車屋をハシゴして世俗のタスクを完遂。その足でジムへ向かい、メインイベントである筋トレに挑んだ。
ここ最近は眠っていたマッスルメモリーが荒ぶっているのか、毎度のごとく「過去の自分」をボコボコにして自己ベストを更新しており、恐ろしいほどに絶好調だ。
筋トレ後は、以前から目を付けていたラーメン屋「ひなた」を初訪問。札幌の銘店「純連」の遺伝子を継承したという味噌ラーメンを食したが、その濃厚でパンチの効いたコクが、破壊された筋繊維の隅々にまで「エナジー」として染み渡る。確かにこれは、黙って頷くしかない説得力のある味だった。
帰宅後は韓国ドラマ『いつかは賢いレジデント生活』を鑑賞。画面の向こうの人間模様に、屈強な男の目にも涙が浮かぶ。なかなかに見応えがある。夜は、筋トレの効果を最大化すべく「ヒートショックプロテイン」という筋肉へのご褒美を求めてサウナへ。
サウナ室は90度の猛暑、対する水風呂はいつも通りキンキンに冷えており、もはや修行を通り越して神聖な「セルフ洗礼」の儀を執り行っている気分だ。
普段は孤独を愛する「ぼっちサ活」が基本なのだが、本日は職場の同僚2人と合流し、むさくるしくも華麗な「ランデブーサウナ」となった。
休憩室でしばしの団らんを楽しんだ後は、再び帰宅してドラマの続きへ。筋肉を追い込み、涙腺まで追い込む、実に多忙で充実した一日だった。
男
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。