サウナメッツァ 大井町トラックス
温浴施設 - 東京都 品川区
温浴施設 - 東京都 品川区
大井町の車庫、整備される「私」
「よし、乗り遅れるなよ……」
3月末、大井町に産声を上げたばかりのサウナメッツァ大井町トラックス
そこは、鉄路の鼓動が聞こえるサウナの終着駅だ。
足を踏み入れれば、そこには日本初の「トラムサウナ」。
窓の外には、出番を待つ本物の電車たちが静かに横たわっている。
「……ほう。お前たちも整備中か。奇遇だな、私も今から自分を整備(メンテナンス)するところだ」
サウナ室に響くのは、車掌風のアナウンス。
「ロウリュをお待ちのお客様、お乗り遅れのないよう……」
その遊び心に、思わず口角が上がる。蒸気の波が、日々の疲れという名のサビを落としていく。
二つ目の「ウォーリュ・ケロサウナ」は、一転して静寂の森。
ケロの芳醇な香りと、セルフロウリュの熱気が五感を研ぎ澄ます。
13時半の滑り込みは正解だった。15時、ホーム(受付)は入店待ちの人々であふれかえっている。
濱虎家という名の終着点
「ふぅ……完璧に整備完了だ」
サウナというドックを出た私の足は、吸い込まれるように濃厚豚骨ラーメン 濱虎家へ。
注文は、もちろん家系ラーメン醤油
「ご飯無料」という四文字が、ととのった身体に力強く響く。
運ばれてきた一杯。
漆黒の海苔、厚切りのチャーシュー、そして琥珀色の濃厚スープ。
ほうれん草と海苔をスープに浸し、無料のご飯へバウンドさせる。
「……これだ。この濃い味が、整備したての細胞にガツンと刺さる」
最後の一滴までスープを飲み干し、私は大きく息を吐いた。
大井町の線路沿い。
私の身体という名の車両は、明日という名の始発駅へ向けて、力強く再発進する準備を整えた。
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