サウナ即身仏卍

2026.07.26

1回目の訪問

琵琶湖圏は花火大会のシーズンだが私の目的はそれではない。連日の酷暑で形成された京都の檻(澱ともいう)から逃げ出すために滋賀県で庭仕事というわけだ。雇われではないのでスケジュールは自分で決められることが救いでもあった。
日も落ちると滋賀では気温が良い感じに下がる。しかしながら日曜日、通常以上の混雑が予想される。こんな時は十二坊温泉ゆららへ向かうのだ。大学時代の先輩と中華料理を食べた後に着いた頃にはもう薄暗くなっていた。
十二坊温泉ゆららのサウナはあまり広くはない。細長い、二段の構造になっておりテレビはおろかラジオで演歌が流れてくることもない硬派な室内となっている。私好みだ。水風呂は急ごしらえの壺浴槽にぬるい水といった有様だが、そもそも心臓の弱い私は大して利用しなかった。

十二坊温泉ゆららの外気浴スペースはまず露天に出ると円形の風呂がある。それを取り囲むかのように4基椅子が設置されている。その奥には壺湯ともう一つの風呂といったところだ。円形風呂を囲む椅子は上半身を絶妙に心地良い角度に傾ける。座る人はみな石像である。歌うように口を開けて向き腕を組んだり、月が綺麗であると教えるように一方向を注視したり、中華料理を食べ過ぎてドカ食い気絶する像がある。傍目から見れば道祖神や七福神の類いであったろう。
日曜日であり、少し奥まったところにあるとはいえ子連れが増えてきた。子供というのは落ち着きなど母親の腹に置いてきたと言わんばかりである。その動きは蜻蛉の飛び方によく似ていた。なんと微笑ましいものだろう。
円形風呂の方を見ると満員御礼といった具合で、心なしか若い子たちが多い。その中でも中々に鍛えた若者2人がいた。子供の動きに翻弄される父親がそこに近づいてきた時、2人は声も出さずに、完璧にさり気なく奥の風呂へ足を向ける。円形風呂と奥の風呂は温度も何も変わらないのに彼らはそちらへはけていく。2人が私の視界から外れる頃にはちょうど空いた穴に子連れが収まっていた。世間ではさんざ若者世代を批判する者も居るようだが、中々どうして……。
彼らは未来を担う戦士達だ。世代を十把一絡げにして頭ごなしに批判する前に少しは我が振りを直すべきではないだろうか。彼らは時とともに成長して、今は出来ないことでもいつか辿り着くだろう。では老いた私達がそうでなくて良いのか少しは考えるべきである。
椅子に座る私は、その表情が見る世代によって変わる石像だったのだ。

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サウナ即身仏卍 サウナ即身仏卍 さんに37 ギフトントゥ

5カ月ぶりのサ活に刻の涙を見ました
2026.07.27 07:19
1

労働の神様による神隠しに遭ってました。 対戦よろしくお願いします。
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