知り合いと待ち合わせしているフリをして、一人でラブホに突入──
心の奥底では羞恥心が全開。受付で名前を言う瞬間、頭の中で「このあとどう説明すんの…」と小さく絶叫。
だが、個室サウナの扉を閉めれば、そんな外界の現実など一瞬で吹き飛ぶ。
サウナの温度は想像以上に十分熱く、足元はぬるめだが、それもまたアクセント。水風呂は普通の水道水で季節に沿った温度だが、ラブホ風呂特有のバブルが勝手に羽衣を剥がしてくれるおかげで、なんとも無防備な状態に。
一人でこんな思いをしている自分が、少し滑稽で、少し生々しい。
体を拭き、ベッドで外気浴──誰もいない空間で整う自分は、羞恥心という重りを脱ぎ捨てた社畜そのもの。
この秘密の小旅行は、日常の自己嫌悪やストレスを、ひそやかに、しかし確実に溶かしてくれる。
出るときには再び羞恥心が襲ってくる。
だが、たった数十秒の罪悪感より、整った体と心の快感の方が、確実に勝っている。