サウナ&カプセル キュア国分町
カプセルホテル - 宮城県 仙台市
カプセルホテル - 宮城県 仙台市
師走もいよいよ押し詰まり、街がそわそわと浮き足立つ日曜の昼下がり。
私は、今年の「サウナ納め」をどこで執り行うべきかという、極めて重大かつ贅沢な命題に頭を抱えていた。
「どうせ悩むなら、蒸されながら悩めばいいじゃないか」
そんな、名案のようでいて単なる思考の先送りに過ぎない結論に達し、私は近場のサウナを検索し始めた。
一瞬、愛子天空の湯が脳裏をよぎったが、すぐさま打ち消す。あそこの夕刻の混みようといったら、もはや「芋洗い」を通り越して「人口密度の限界突破」だ。あの苦い記憶を、年の瀬に再演するわけにはいかない。
結局、私は静寂を求めてキュア国分町へと足を向けた。
受付を済ませ、脱衣所へ。
予感は的中した。静かだ。空気が澄んでいる。
浴室に足を踏み入れても、その平穏は保たれていた。騒がしい若者の集団もおらず、ただそれぞれの「孤独な戦い」に勤しむ男たちが点在しているだけ。この、他者に干渉しないプロフェッショナルな空気感が、今の私には何よりのご馳走だ。
丁寧に身体を洗い清め、まずは浴槽へ。
五分間、じっくりと湯に浸かってからサウナ室へ乗り込むのが、近頃の私の様式美(ルーティン)である。
サウナ室の扉を開ければ、そこにはいつも通りの、容赦のない熱気が待っていた。
正面のテレビでは、なぜか『魔法少女まどか☆マギカ』が放映されている。
薄暗い室内で、汗だくのおっさんたちが微動だにせず、過酷な運命に翻弄される少女たちの物語を食い入るように見つめている。なんともシュールで、それでいてどこか崇高な光景ではないか。
そんな光景を眺めているうちに、私の身体もしっかりと「仕上がって」きた。
逃げ出すように水風呂へ。
刺さるような冷たさが、弛緩しきった精神をきりりと引き締めてくれる。
仕上げは、露天スペースでの外気浴だ。
芯まで熱を蓄えた身体から、薄く湯気が立ち上る。冬の冷気が、火照った肌を優しく撫でていく。この瞬間、私の意識は日常の重力から解き放たれ、ただただ宇宙の調和(あるいは単なる快感)へと溶け込んでいく。
「明日からまた、仕事か……」
ふと、現世の義務が頭をかすめる。
だが、二十六日の仕事納めまであと数日。この爽快感があれば、なんとか乗り切れるはずだ。
――おっと、いけない。
肝心の「サウナ納め」の場所を決めるのを、すっかり忘れていた。
だが、整い切った頭で考える。まあ、いいじゃないか。その時の風が吹くまま、気分が向くまま。どうせ最後には、最高の「熱」が私を迎えてくれるのだから。
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