宮崎直哉

2025.11.06

1回目の訪問

名古屋の浅間町に、古民家をリノベしたサウナがある。
名前はKIWAMI SAUNA。
名前がとにかく強い。極まっている。
店の側がそう言い切ってしまうのだから、こちらも腹を括るしかない。

入ってみると、評判通り、細部まで気が利いている。
庭は和風で、水風呂は深くて、2メートルもある。
潜れる。いや、潜らせてくれる。
水中で耳が水に包まれると、だいたいの雑音は消える。
社会から一時的に切り離される瞬間だ。
人はこういう「切断」を求めてサウナへ行くのだと思う。

サウナ室は呼吸がしやすい。
息がしやすいということは、生きていていいと言われている感じがする。
ロウリュの香りが鼻に入ってくると、身体が理由なく許されていく。
こういうのを人は「ととのう」と言うのだろうが、
結局のところ「まあいいか」と思えるだけの話だ。

ただ、値段は少し高い。
水風呂に塩素のにおいがする日もある。
水飲み場が無いのは、ちょっとした「なんで?」だ。
世の中はだいたい、良いものと惜しいものが隣り合っている。

畳の部屋「蔵」で横になると、非日常というより、ただの現実逃避だ。
でも、現実逃避は悪いことではない。
人間は、逃げ道があるから生きられる。

ラムカレーがうまいとか、アジフライが厚いとか、
そのあたりの話はもう、どうでもいいのだ。
うまいものは、うまい。
ただそれだけのことだ。

休日は混み合う。
SNSにはリピーターがたくさんいる。
つまり、この店は「必要とされている」ということだ。

でも、必要とされているから何なのか。
人気だからどうだというのか。
サウナは結局、汗をかいて、水に沈んで、風に当たるだけだ。

それでもまた人は行く。
なぜか。
それが人生の中で、「何もしなくていい場所」だからだ。

だから何なんだ?
そう思う自分ごと「ととのう」ために、人はまたサウナに入るのである。

宮崎直哉さんのKIWAMI SAUNAのサ活写真
宮崎直哉さんのKIWAMI SAUNAのサ活写真
宮崎直哉さんのKIWAMI SAUNAのサ活写真
宮崎直哉さんのKIWAMI SAUNAのサ活写真
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