宮崎直哉

2025.11.28

7回目の訪問

“塩サウナの生贄”になれる場所を紹介しよう。実際、ここは塩分が濃い。湯から上がってそのままサウナに突入すると、浸透圧で身体がキュッと締まる。ダイエット広告より説得力があって、鏡の前の自分がちょっとだけ“やれる男”に見える。

特にRAKU SPA 管轄になってからのアップデートは妙に洒落ている。
タオルマットが敷かれ、オートロウリュは毎時00分、照明も明るくなった。
この3つだけで、これまで微妙だったサウナ室は蘇った。

常連ほど「毎時間58分になったら走れ」が暗黙のルール。
宗教儀式のようだが、これを知っているのは常連だけでほくそ笑む。
こんな裏技絶対に一見には教えてやらない。

ここのシャンプーとリンスがやけにいい。
ジム併設だからだろうか。
「汗と海風と塩」を相手にする髪に、妙に優しい。
人生もそうだが、人は「塩対応」を浴びた時ほど“良いコンディショナー”を求めるのだろう。

いっぽうで、コラボの内風呂には近寄らない。
天然温泉を前に、ギラギラした人工の湯に浸かる気はしない。
恋人を横目に合コンへ行くような背徳感がある。
湯にも倫理があるのだ。

深夜利用は格別だ。
客のいない岩盤浴で寝そべり、5時まで時間を溶かす。
夜景は独占できるが、妙にラップ音が多い。
霊か、配管か、はたまた深夜料金の代償か。
まあいい。ここでは人も建物も、塩と湿気でちょっと歪んでいるのだから。

そして夜明け前、露天で海風を肺に流し込むと、妙な確信がやってくる。
ここは“癒し”でも“健康”でもなく、塩と熱と夜景と、ほんの少しの違和感を、自分の都合よく混ぜ直して帰る場所だ。

だから何なんだ?

整うってのは、身体じゃなくて言い訳の方が先なんだ。
そのことに気づいた奴ほど、またここへ戻ってくる。

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2025.12.08 06:28
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座布団1枚持ってきてーー! もしくは、 直木賞!
2025.12.08 12:25
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チョキさんありがとうございます。 いつかどこかのサウナでご一緒しましょう。
ログインするといいねや
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