GREENITY IWATA
ホテル・旅館 - 静岡県 磐田市
ホテル・旅館 - 静岡県 磐田市
緑雨にぬれて、ととのう
週末の朝。けれど、空は晴れず、窓の向こうは濡れた灰色。梅雨らしい湿り気が、街全体をそっと包んでいる。
出かけるのもためらいそうな土曜日だったが、不思議と心は軽やかだった。
向かうのは、いつものグリニティイワタ。
週末にここを訪れるのが、すっかり習慣になっていた。駐車場に車を滑り込ませ、静かに建物の中へ。
エントランスをくぐれば、ラグジュアリーなアロマがふわりと香り、緑に溢れたロビーの空気は穏やかで、やわらかな静寂に満ちていた。
今日の男湯は「Sora」
白を基調に、優美な曲線で構成された浴室は、その名のとおり空を思わせる。包み込まれるような安心感と、どこか浮遊するような軽やかさがある。
脱衣所で衣服を脱ぎ、浴室へと歩を進める。
最初にふと心を掴まれたのは、湯気とともに立ちのぼる香りだった。
ホテルオリジナルのシャンプーとボディーソープ。緑茶をイメージした爽やかで、どこか懐かしい香り。
湿った空気にその清涼感が溶け込み、濡れた葉を指ですり潰したような、ほのかな青みが鼻腔をくすぐる。それだけで、日常のざわめきが遠のいていった。
湯船には、黒く濁ったモール温泉。とろりとした湯が、肌をやさしく撫でてくる。
肩まで沈めると、身体の芯からじわじわと温まり、心まで静かに緩んでいく。
窓越しに見える雨の景色も、湯けむりの続きのように滲んでいて、美しかった。
そして、サウナへ。
今日の室内はいつもより湿度が高く、オートロウリュの水量が増えたおかげで、熱が肌にじっとりと絡みつく。
ストーブから立ち上る蒸気が室内を満たし、80℃という数字以上の熱を感じる。
音も映像もない静寂の中、自分の鼓動と呼吸だけが確かに響いていた。
たっぷりと汗をかいたあとは、地下水を湛えた水風呂へ。
透明で冷たく、角のない水が、何の抵抗もなく全身を包み込んでくれる。
何度も通っているはずなのに、入るたびに心が洗われるような気持ちになる。肌に馴染むその水は、いつも新鮮だ。
そして、雨の外気浴へ。
すべり台のような形をした寝椅子に身を預ければ、頬や腕に雨粒がぽつぽつと落ちてくる。ぬるくて冷たいその感触が、ほてった身体をやさしく冷ましてくれる。
耳をすませば、雨音、風のささやき、木の葉がこすれる音、それらがひとつの静かな調べとなって、深く心に沁み入ってきた。
何もしない。ただ熱を浴び、水に沈み、雨に打たれる。
それだけのことが、どうしてこんなにも満ち足りたものになるのだろう。
グリニティイワタは、今日も余計な言葉を必要とせず、静かに、確かに、私を癒してくれた。
「また来よう。」
そう呟きながら、雨の車窓を眺めて、ゆっくりと帰路についた。
以上
男
トントゥありがとうございます!
いえいえです(^o^)
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