天然温泉 海神の湯 ドーミーインEXPRESS仙台シーサイド
ホテル・旅館 - 宮城県 仙台市
ホテル・旅館 - 宮城県 仙台市
仙台駅で降りた瞬間、胸の奥にしまっていた季節が、ふいに息を吹き返した。
冬の乾いた空気の中に、遠い記憶の甘さが混ざっている。人の流れに押されながら改札を抜けると、帰ってきたという実感が遅れて追いつき、肩の力がすっと抜けた。
年末年始の宮城は、どこか静かで、でも確かに賑やかだ。街の灯りが早く灯り、吐く息が白くなるたび、時間が優しく区切られていく。
駅から海側へ向かう道は、記憶より少し広く、看板も新しい。それでも交差点の曲がり角だけは昔のままで、身体が勝手に次の景色を知っている。窓の外を流れる冬の空は低く、遠くの海が鈍く光っていた。車内で一度深呼吸すると、胸の奥に溜まっていた都会の速度がゆっくり落ちる。「ただいま」と口に出さなくても、風景が先に言ってくれるのが故郷のずるさだ。
この一湯が、帰省のスイッチになった。体を温めるほど、心の凍りもほどけていく。年末の忙しさを、湯に預けてしまおう。静かに、深く息をする。それでいい。
帰省して最初に向かったのは、ドーミーインEXPRESS仙台シーサイド。
仙台港からほど近い場所に佇む、初めてのホテルへ日帰り入浴で立ち寄った。館内は和モダンで、所々に仙台っぽさが忍ばせてある。飾りすぎないのに、ちゃんと温かい。
受付で会釈を交わし、廊下を進むだけで、移動の疲れが小さくほどけていった。
海神の湯と名付けられた天然温泉は無色透明。
けれど塩気のあるお湯が肌に触れた途端、海の近さが体に伝わる。じわり、じわりと熱が芯へ入り、冬に縮こまっていた背中がゆっくり開く。湯気の向こうで誰かも同じように息を吐いていて、その気配が「ここにいていい」と言ってくれる。
サウナ室はL字型、ベンチは3段。
照明は抑えめで、立派なikiストーブが黙々と熱を抱えている。テレビではバラエティー番組。笑い声が遠くで鳴り、こちらは汗だけを真面目に流す。
20分に一度のオートロウリュが始まると、水量多めの蒸気が天井から落ち、体感温度が一段上がる。爽やかなハーブの香りが一気に広がり、鼻の通りまで良くなりそうで、思わず深呼吸をした。
水風呂はチラーが効いた15℃。冷たさが輪郭を描き直し、余計な考えをすっぱり切ってくれる。
外気浴は中庭のような露天。
海風が頬を撫で、耳の奥で遠い波の気配がする。
椅子に身を預けると、今年の忙しさや焦りが、引き潮みたいにすっと遠ざかっていった。
ととのいの静けさの中で、帰省という言葉がようやく体温を持つ。ここから先の数日、予定が詰まっていても、心のどこかにこの湯と風が残ってくれるだろう。
宮城の冬は冷たい。
でも、冷たいからこそ温かさがくっきりする。そんな当たり前を、今日の一湯が思い出させてくれた。
以上
男
柳家、10年ほど前に盛岡に住んだ時にハマってしまいました。仙台駅の東口にあるんですよ!
あれは癖になる味ですよね~! ゆっくりお休みください!
サンダーバードに、スパ辛うどん、モリシゲの冷麺と盛岡には好きな食べ物屋さんが沢山あります。 ありがとうございます!
大作を読んだ気分になりました 叙情的表現が素敵過ぎます おかえりなさい
トントゥ、そして嬉し過ぎるコメントをありがとうございます!久しぶりの地元、満喫したいと思います。
はい!東北の空気感を満喫して充電して行ってください😆
承知です!ありがとうございます!
トントゥありがとうございます!
お帰りなさませ❗️ また年末年始宮城施設巡りが始まりますね😀
トントゥありがとうございます! ただいまです!年末年始は宮城の湯気を追いかけて、しっかり巡礼してきます。
仙台サウナ、しっかり満喫させてもらってます〜! 羨ましいって言ってもらえて嬉しいです! そしてキュア国分町…まさかの年1回のレディースデーに遭遇は悔しすぎますね(引き強いけどその方向じゃないやつ…!) 自分が行けた時は、サ室の雰囲気とか水風呂の体感、休憩の感じまで“現場の空気”が伝わるようにしっかり書きますね!
トントゥありがとうございます!
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