スパリゾート雄琴 あがりゃんせ
温浴施設 - 滋賀県 大津市
温浴施設 - 滋賀県 大津市
なかなか自分の行動半径から外れた場所まで流れ着いてしまった。滋賀、雄琴、あがりゃんせ。目的地というより、旅の流れに押し流されて着いた場所だ。そういう偶然は、たいてい当たりか大当たりかのどちらかで、今回は完全に後者だった。
天下一品の会長がつくられたスパらしく、館内には会長の写真があちこちに飾られている。思わず笑ってしまう。でも、その笑いはすぐに納得へ変わる。ここまでサウナを仕上げる人間は、間違いなくサウナが好きだ。好きじゃなきゃ、この細部にはたどり着けない。
ロウリュサウナは大箱なのに死んでいない。熱がちゃんと生きている。そして時間になると熱波師が現れ、空気そのものを書き換える。続いてバレルサウナでもまたロウリュ。気づけば館内のどこかで誰かが熱波を送っている。まるでイベントではなく、呼吸みたいに当たり前のリズムで熱波が巡回している。
そして水だ。
滋賀の温泉は地下から湧いた水を温めれば温泉、そのままなら地下水掛け流しになるらしい。だからなのか、水風呂が異様にやわらかい。冷たいのに刺さらない。身体の輪郭だけを静かに溶かしていく。これだ。サウナの完成度は結局、水が決める。
温浴も異様なくらい種類が多い。湯から湯へ、サウナから水風呂へ、外気浴へ。導線が一筆書きみたいにつながっていて、気づけば時間という概念ごと蒸発している。
しかも今回は併設の「ことゆう」に宿泊。宿泊者はあがりゃんせが入り放題。チェックアウト後まで利用できるという、ご褒美みたいな特典付きである。
帰る理由が、ない。
初めての雄琴。初めてのあがりゃんせ。
旅はこういう裏切りがあるからやめられない。また一つ、地図の中に「帰ってきたい場所」が増えてしまった。
ロウリュサウナ8分×1
バレルサウナ10分×2
水風呂×3
外気浴×3
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