HIRO3000

2025.09.07

1回目の訪問

自宅から車でたった30分。
それでも僕はホテルに泊まりに来た。理由はひとつ、大磯プリンスホテルにある「サーマルスパ S.Wave」に入るためだ。

原田泰造が「サ道」で訪れたあの場所。サウナーなら誰もが一度は憧れる場所だ。
しかも今は、宿泊者限定で子連れOK。僕たちにとっては、迷う理由がなかった。

ホテルのロビーに足を踏み入れると、プリンスらしい重厚で静かな空気が広がっていた。
中央にはロフトラータが優雅に置かれ、淡い光を受け止めていた。それだけでこの旅がただのスパ旅行で終わらない予感がした。

チェックインを済ませ、部屋に荷物を投げ込み、すぐさまスパへ。
台風の余韻が残る空はどんよりと重かったが、風が雲を裂くように吹き抜け、ところどころから青空が覗いていた。

バーラウンジのような空間を抜け、子供とともにインフィニティプールへ。
波は荒く、岩にぶつかって白く噴き上がっていた。視線をあげると、雲間から富士山が姿を覗かせていた。

子どもと遊んだあと、僕はひとりサウナに忍び込む。扉を開けると──ぬるい。
巨大なサウナストーブが鎮座しているのに、温度は意外なほど低い。

でも、すぐに理解した。ここはサウナーのためのサウナじゃない。
Z世代たちは永遠に自撮りをしていて、誰も汗をかくためにここへ来てはいない。
水風呂も20度。ライトユーザー仕様なのだ。

夕食を済ませ、湯気の余韻をまとったまま、夜のスパに再び戻る。
時刻は21時。日帰り客は去り、空間は静けさを取り戻していた。

開閉される頻度が減ったのであろう。
温度計は同じ90度。でも昼より安定している。
静かな照明、テレビも音楽もない。
普段の高温サウナであれば迷うことなく最上段を選ぶが、
ここにはそもそもその選択肢がない。
それがまたいい。

6分でギブアップしていた高温サウナと違い、ここでは12分、いやもっと入っていられる。
じわじわと「もう1分、もう1分」と時間を伸ばし、ギリギリでシャワーへ。
シャワーは三つ用意されている。
アロマとミントのシャワーを交互に浴びて、真ん中は結局試さなかった。人生とはそういうものだ。

水風呂に入り、風に誘われ外へ出る。
台風一過の夜風が肌を撫で、世界をひとつ柔らかく包み込んでいた。

リクライニングチェアに体を預け、目を閉じる。
気づけば、僕は静かな眠りに落ちていた。

HIRO3000さんの大磯プリンスホテル THERMAL SPA S.WAVEのサ活写真
HIRO3000さんの大磯プリンスホテル THERMAL SPA S.WAVEのサ活写真
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