2021.07.10 登録
[ 東京都 ]
【11月9日 サ記】
朝から土砂降りで、調子に乗って履いた黒スキニーがずっと湿気を帯びたまま下半身を締め付けていた。気持ち悪い。ようやく雨が上がった昼過ぎに、高校時代の友人と都内で待ち合わせ美術館を2軒ハシゴした。民藝品だの縄文土器だのをひたすらに見続け、いったい何がこの世の美で価値があるものなのか、わけがわからなくなってしまったのである。
軽く夕飯を食べて友人と解散し、さてこんな日こそサウナでバチバチに身体をリセットしてやるからなと向かったのは錦糸町のニューウイングだ。2000円の「超湯ったりコース(4時間)」をチョイス。終電まで居るつもりで意気揚々とチェックイン。しかし初訪問の場所はどうしても落ち着かない。なにせ施設が広いので、自分の行動が正しいものなのか自信がなく、空気を読むことに神経を使ってしまう。
〈ボナサウナ〉
あちい。8分が限界だ。
自分には馴染みのないセッティングで、温度もさながら、重くのしかかるような湿度を全身に感じた。オートロウリュの音が聞こえるのが粋だ。
〈テルマーレ〉
至高のセルフロウリュが楽しめる。壁にかけてある団扇でささやかながら自分に熱波を送ることもできる。そんな楽しみ方があるのか……!
1セット目は隣のサ紳士が「ロウリュします」と勇気ある宣言。自らは団扇に徹した。2セット目は他に人がおらず、贅沢に貸し切りセルフロウリュを堪能した。
〈水風呂〉
2つある。冷たい方は「プール」の名の通りとにかく広い。サ室とのバランスがとれている。
〈休憩〉
壁沿いにととのい椅子が並ぶ。上から1分間ミストが降り注ぐ「ジャスティスボタン」なるものがあったが、断りなく押すのは非常に気が引けた。誰も押していなかったんじゃないか。ちょっとやってみたかったのだが。飲用水に加えて、氷があり素晴らしい。
慣れないながらも2つのサ室を行き来し、5セットしてしまった。
万全のととのいを得てリクライニングシートで爆睡、心身ともにリセットすることができた。ありがとうございました。
男
[ 神奈川県 ]
【11月7日 サ記】
休日のショッピング・モールはどこも人であふれていて、バイト先の店にはひっきりなしに人が押し寄せてくる。
そんな中で接客をしていると、体力だけではなく精神的にも何かがすり減ってしまう。そうして疲れ果てたバイト終わりに、自然と銭湯サウナに足が向かうのだ。
菊名駅から5分ほど大通りを歩き、路地に入ったところに福美湯の看板が光っている。受付で「サウナで」と伝え、入浴料490円+サウナ300円=790円を支払う。大小のタオルとオレンジ色のサウナマットが入ったバッグ、サウナ利用者の証であるリストバンドを受け取って、いざ男湯へ。向かって左側だ。
〈サウナ室〉
定員8人。銭湯併設のサウナにしては意外と奥行きがある。
全体的に暗い中に暖色系の照明がいくつかあり、ドラマの終盤で静かに使われているようなインストゥルメンタルBGMが流れている。また、おなじみ「香太くん」による檜の香りがなんとも心地よい。
5分に1回、一角の照明がぱっと点き、サウナストーンに約5秒間水が落ちる。それによって、サ室全体が優しい設定ながらもやや熱いくらいの絶妙な体感温度に包まれ、入っていて退屈することがない。
そう、この部屋はとにかく優しく、リラックスすることができる。テレビが無いのはもちろんのこと、温度、照明、音楽、香り、人の間隔……絶妙な調和が生み出す安息感から、おもわず気持ちよい欠伸が出てしまうほどである。
〈水風呂〉
正面にアルプス(?)の峻険な山々を見る。
心地よいサ室に対して、水風呂は申し分のない深さと冷たさだ。バイブラはないが、常に水が流れているのでお好みで「羽衣」をまとったり脱いだりできる。
〈休憩〉
路地裏の銭湯には珍しく、露天風呂がある。
露天風呂前のスペースに椅子を置き、壁にもたれるのがなんとも良い。露天「風呂」の部分には屋根がないが、ととのいスポットと洗い場の部分は庇がついているので、ととのっている時に外からの冷たい風が吹き込んでこない。そんなところも福美湯の優しさだ。
銭湯サウナの良さとして、「ほどよく狭い」ことが挙げられる。
大型のスパやスーパー銭湯は、サウナも洗い場も浴槽も大きく、そのぶん人も多い。バイトでたくさんの人を見て疲れた後は、箱庭のようなところにコンパクトに収まりたい。たしかに銭湯のサウナは、そのキャパシティからどうしても混んでしまうイメージがある。しかし、福美湯のサウナは一度に8人入れるうえ、お風呂の種類も豊富なので「いま自分の居場所がない」ということない。
また帰ってきたい、そう心から思える銭湯サウナである。
男
[ 神奈川県 ]
【11月3日 サ記】
早起きの快感を味わったのはいつぶりだろうか。
高校時代、特に受験生だったころは早起きだった。5時10分に起き、爆速でシャワーを浴び歯を磨き制服を着て、5時43分の電車に間に合うよう最寄り駅までダッシュする毎日を繰り返していた。早起きのモチベーションは、当時付き合っていたガールフレンドと同じ電車に乗ることだった。乗換駅でいつもの電車を待ち、いつもの号車のいつものドアが開くと彼女がいて、一緒に学校に行く――それがルーティンだった。
あの頃はよかった――と、朝の陽が昇ったばかりでまだ初々しい青空を見つめながら、澄んだ頭でそんなことを考えていた。あの頃はよかったが、今もなかなか悪くない。9時の熱波を浴びるべくいつもより5時間も早い(!)6時に起き、電車とバスを乗り継いでふろ国へ。7時40分ほどに着いたが、すでに入国の列ができていた。
高温サウナ室のテレビでは「スッキリ!」が流れ、加藤浩次が朝から元気に喋っている。朝からスッキリを強いられても、寝ぼけた頭は空回りしてしまう。ならばタイトルを「パネッパ!」にしたらどうか。井上氏が全国に早朝108熱波を届け、日本中を煩悩から解放するのである。地上波放送ならぬ地上熱波放送だ。
【9時朝熱波】井上勝正さん & 大野堯広さん
朝からほぼ満員の高温サウナ室。割と前の方の札をゲットできたので、最上段ストーブ前へ。朝も変わらず、いつもの口上は聴いていて安心する。
「今日の合言葉は――」
ん?一回で覚えられなかったぞ、なんのこっちゃと困惑したが、のちに解決。そういう字なんですね。身体に良さそうな名前と香りであることはわかりました。
毎度の如くオーロラ・エクスキューションからの鳳翼天翔でサ室はハッカの香りとアツアツの熱波に包まれ、まだ今日が始まったばかりの鶴見の薄汚れた空にフェニックスが舞った、そんな朝9時であった。パネッパ!

男
[ 神奈川県 ]
【10月30日 サ記】
サウナは孤独を楽しむ場所だ――というのが持論である。気の置けない友人と2人でスカイスパなどに繰り出すこともあったが、サ室はもとより浴室内でも黙浴が当たり前となった今、ロッカーキーを渡されてから靴下を履くまで別行動をしている。
年齢や職業も様々な人たちが真っ裸になり、それぞれのサウナ・ルーティンを日々楽しんでいる。暑さの感じ方やととのい方が人によって違うように、ととのっているときに何を考えているかも、誰ひとりとして同じではないだろう。「サウナ思考」は孤独な作業なのである。
そんなサウナ紳士たちにその場限りの一体感をもたらしてくれるのが、熱波やアウフグースなどのイベントである。その感覚はクラブやフェスに近い。サウナ室の全員が熱波師を拍手で迎えると、そこには場の空気が生まれる。熱波師の口上を一心に聴き、皆で同じ熱波を浴びて最高潮に達したその一体感は、サ室を出ると水風呂に溶け、あるいは上空に舞い上がってゆく。そしてととのいを得た紳士たちは、それぞれの日常に戻ってゆくのだ。
そんな中で、熱波の最高な一体感を共有した方々と知り合った。今後のサウナライフを充実させてくれるであろう耳寄りな情報も頂き、ロビーで楽しい時間を過ごすことができた。今までは面倒がってチェックインに徹していたこのサイトも、サウナ紳士の存在がこうして「サ活」の投稿をするきっかけになった。一人でも読んでくれる人がいる(かもしれない)、というのは、発信する大きなモチベーションになるのでとても感謝している。本当にありがとうございます。
――井上さん並みに長い前置きになってしまった。やります。やります。
【19時熱波】復火拳一さん & ハッシーさん
サーファー熱波師ハッシーさんによるお魚雑学トークで開幕。
サウナそのもの・井上勝正さんは、お客さんの気持ちを「集中させる」ために長いトークをしていると何かで仰っていたが、まさに引き込まれるようなトークだった。ハッシーさんはかつて市場で魚を競り落としていたそうだ。自分の知らない世界の話を思いがけない形で聞くのは楽しい。
ストーブ正面最上段で寝そべるという、少人数開催ならではの贅沢な時間を堪能した。
【21時熱波】復火拳一さん & ハッシーさん
意外にも19時に比べて人数が多かったため、寝そべりは前列2人限定。丸裸で最前列に仰向けになるのか、さっきの話ではないがまな板の上のマグロそのものではないか、どうしようかなとためらっていると、勇敢な紳士2名が名乗りを上げてかかと合わせで寝そべっていた。その陣形により、サ室に何かが召喚されるかと思われた。
男
日程や人数、部屋数を指定して、空室のあるサウナを検索できます。