鈴鹿天然温泉花しょうぶ
温浴施設 - 三重県 鈴鹿市
温浴施設 - 三重県 鈴鹿市
今夜も、はなしょうぶの暖簾をくぐった。
この一週間、行こうと思いながら行けなかった反動のように、足は自然とここへ向かっていた。
土曜日、19時。
予想どおり館内は平日では見かけない密度で満ちている。浴室の空気は人の熱気でわずかに重く、サウナ室は扉を開けた瞬間に満員の気配が伝わってきた。それでも迷いはない。そのまま中へ入る。
7時半のオートロウリュは当然のように満席。
座面は隙間なく埋まり、熱気は逃げ場を失って室内に滞留する。人の多さすら、熱の層の一部になっているようだった。
だが外に出ると様子は一変する。
整い椅子は不思議なほど空いている。今日は暖かい夜だった。ここ数日の凍える外気浴とは別世界で、風も穏やか。肌を刺す冷気ではなく、春の入口のような柔らかい空気が身体を包み込む。熱を抱えたまま静かにほどけていく感覚が、実に心地よかった。
20時のアウフグース。
これもまた満席どころか立ち客が出る盛況ぶり。「わっしょい」の声とともに熱波が降りてくる。見知らぬ者同士なのに、同じ熱を浴びているだけで妙な一体感が生まれる。その最中、誰かが「鼻血出た」と笑う声まで混じったが、それすらこの場の熱量を象徴する出来事に思えた。
混雑はしていた。
だが不思議と不快ではない。むしろ、人の多さがそのまま活気となり、場の温度を押し上げていた。
仕事はまだ続く。
それでも今夜、確かな熱を身体に刻めた。
この余熱がある限り、しばらくは前へ進めそうだ。
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