サ島湯気夫

2025.10.21

1回目の訪問

サウ後日記⑩最終章

晴天

東京は墨田区、薬師湯

東京の空を切り裂くようにそびえ立つスカイツリー。
夜の灯りに包まれたスカイツリーは、光の塔として東京の夜空に浮かび上がる。都市の喧騒も、日常の慌ただしさも、すべてはこの塔の下で一瞬の秩序に還元される。スカイツリーは、単なる建造物ではなく、現代における美の象徴である。

その影にひっそりと佇む薬師湯。
どこか先ほどのスカイツリーの現在アートの様な美とは対照的に、タイル張りの年月の温もりを帯び、まるで長く寄り添った家族のように、訪れる者を受け入れる。

私は一歩、敷居をまたぐ。
その瞬間、まるで別の世界に踏み入れたようだった。

おそらく、主人はプロレス好事家でゐるのであろう
セントープロレスのマスクマンの写真が飾られている。
新日本プロレスの新作ニュースが切り取られ浴場に貼ってある
私はプロレスが好きだ。

體を清め、いざ熱のリングへと上がる。
その刹那、サウナハットがプロレスマスクの様に思えた

扉を開いた瞬間、熱が、まるで観客の歓声のように全身を包む。
私は、タオルを顔に巻き、サウナハットを深く被る
まるでマスクマンの様な風貌である。
静かに息を整える。
ここはロープもレフェリーもいないリング。
敵は他者ではなく、自らの肉体と精神の怠惰だ。

熱気がアントニオ猪木の卍固めの様に襲い掛かる、
皮膚の奥で筋肉が軋む。

やがて、ロウリュの音が響く。
香油水が焼けた石に注がれ、白い蒸気が一斉に立ち上る。
それはまるで、観客が総立ちになり、歓声が爆発する瞬間のようだ。
私はその熱波を正面から受ける。
耐える。燃える。溶ける。
その刹那、痛みと快楽の境界が崩れる。
天山広吉の「モンゴリアン・チョップ」の様に肩に
熱気が伸し掛かる様であった。

熱のリングを降りると
水風呂と言う、リングサイドに身を預ける。
縦長の浴槽の奥に打たせ水あり
それは試合を終えたレスラーに注がれる聖水のように、全身を貫く。
心臓が跳ね、呼吸が震える。
だが、その一瞬の冷たさの中に、確かな“生”がある。
薬師湯のサウナは、ただの設備ではない。
それは、熱と肉体と魂が交錯するリング。
誰も見ていない闘いの中で、人は己の肉体に誠実になる。
整いの刹那、意識が遠のく、
リングにタオルを投げ入れられる。
サウナというリングの上で。
力尽き、しかし満たされ、
肉体が敗れ、魂が勝った。
TKOである。

ここでは誰もが闘い、誰もが倒れ、
そして皆、美しく立ち上がる。

サ島湯気夫さんの薬師湯のサ活写真
サ島湯気夫さんの薬師湯のサ活写真
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2025.10.22 20:07
0
サ島湯気夫 サ島湯気夫 さんに37 ギフトントゥ

上手い!!今回もクスッと笑っちゃったよ🤭
2025.10.22 20:51
0

ありがとうございます! 励みになります😊
ログインするといいねや
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