日帰り入浴施設マウレ山荘ポッケの湯
温浴施設 - 北海道 紋別郡遠軽町
温浴施設 - 北海道 紋別郡遠軽町
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【火と森に包まれるサウナ】
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水風呂がない。
サウナーなら最初は少し身構えるかもしれない。
自分もそうだった。
それでも気付けば5年以上、時々この場所へ足を運んでいる。
理由は熱さそのものではなく、薪の火を育てながら過ごす時間が好きだからだ。
♢
まずは温泉へ。
柔らかな湯に浸かりながら窓の外を見る。
深緑の森の中に建つ小さなサウナ小屋。
その風景を眺めていると自然と心がほどけてくる。
この場所には、せかされることのない穏やかな時間が流れている。
♢
サウナ室へ入る。
室温は100℃ほど。
ストーブには赤い熾火が残る。
細い薪を一本。
小さな炎が立ち上がり、もう一本で火が広がる。
汗がにじむ頃には105℃を超える。
薪を足すと炎は勢いを増し、爆ぜる音だけが響く。
12分ほどで110℃を超えてくる。
熱を受けるだけでなく、薪をくべて火の変化に関わる時間。
それがこのサウナの醍醐味だと思う。
♢
十分に火が育ったところでロウリュ。
ジュワッという音とともに蒸気が立ち上がる。
熱い。
けれど刺すようではなく、芯までじんわり届く。
薪と蒸気に包まれながら炎を眺める。
その時間自体が心地よくなる。
薪をくべ、炎を眺めているうちに15分ほど経っていた。
全身には玉汗が浮かび、十分に蒸し上がったところでサウナ小屋を出る。
♢
扉を開けた瞬間、森の冷涼な空気が全身を包み込む。
水風呂はないが、小屋の横にある冷水シャワーが心地よい。
頭から浴びると熱をまとった身体がすっと落ち着いていく。
そのまま外の椅子へ。
耳に届くのは風に揺れる木々の音とエゾハルゼミの鳴き声だけ。
利用者は自分ひとりで、森を独り占めしているような贅沢な時間だった。
木々の隙間から差す光と緑を眺めながら深く息を吸う。
身体から熱が抜けるたび、気持ちも軽くなる。
そんな時間を過ごしていると、水風呂の有無さえ気にならなくなる。
♢
ここでは熱を味わうだけでなく、その熱が育っていく過程ごと楽しめる。
薪をくべる。
炎を見る。
ロウリュをする。
繰り返すうちに体内の感覚が自然と整っていく。
熱いサウナも冷たい水風呂も他にある。
それでも時々ここへ来たくなる。
ポッケの湯は薪の火と向き合う場所。
炎を眺め、森の音に耳を澄ませているうちに、余計なことが少しずつ離れていく。
帰り道に残るのは熱さではなく、火を育てていた時間の余韻だった。
♢
※写真は施設許可の元撮影
ありがとうございます😊 その場所の熱や空気だけでなく、そこで過ごす時間ごと伝えられたなら嬉しいです。 これからも、その場所ならではの過ごし方を綴っていきたいと思います♪
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