サウナ&ホテル かるまる池袋
カプセルホテル - 東京都 豊島区
カプセルホテル - 東京都 豊島区
朝の7時から、深夜25時まで。
時計の針が丸一週以上するほどの過酷な激務を、俺はたった今、戦い抜いた。
普通なら疲労困憊で泥のように眠るだけのはず。しかし、今の俺の心は驚くほど軽い。なぜなら、この夜間仕事を入れたのは、他でもない。池袋にあるサウナの聖地「かるまる」に泊まるための、俺が仕掛けた完璧なプロットだったからだ。
カプセルホテルは事前に確保してある。このメッカの蒸気を浴びるために、あえてここまで仕事を漕ぎつけた自分を、今夜ばかりは「偉い」と褒めてやりたい。
25時30分、イン。
受付を済ませ、衣服を脱ぎ捨てて浴室へ。まずは一日の澱みを丁寧に洗い流し、湯船へと身を沈める。
「……はぁぁぁ……生き返る……」
張り詰めていた身体の筋肉が、温かい湯の中でじわじわと解けていく。
時刻はすでに26時。
さすがにこの時間ともなると、あの「かるまる」であっても館内は静まり返っている。屋上へのアクセスは閉鎖され、楽しみにしていた薪サウナや蒸サウナといった特別なサウナには入れない。だが、引き換えに手に入れたのは、ほぼ「貸切状態」という贅沢極まりない空間だ。
静寂に包まれたケロサウナの室内に、贅沢にも一人。
セルフロウリュの水を静かにかける。ジュワッという小気味よい音とともに、ケロの芳醇な香りと熱気が一気に降り注いできた。じっくりと汗をかき、限界まで高まったところで、名物の超冷水「サンダートルネード」へ。
一瞬で全身の細胞が引き締まる。そこからの休憩。整い椅子に深く腰掛けた瞬間、文字通り「撃沈」した。脳が完全に宇宙へと持っていかれる。
サウナを軽く済ませた後、セブンイレブンで買ってきたハイボールの缶が頭をよぎる。
(……いや、待て。ここで飲んだら明日の朝が重くなる)
明朝7時には、スタッフによるロウリュが控えている。それを最高の状態で迎えるため、ここはグッと我慢。少しだけ漫画を読み漁り、27時にカプセルのベッドへと滑り込んだ。
翌朝、6時起床。
まだ眠い身体を湯船で温め、いざ7時のロウリュへ。
サウナ室に広がるグレープフルーツとグリーンティーの爽やかなアロマ。熱波とともにその香りを深く吸い込むと、寝起きの脳がみるみるうちに覚醒していく。仕上げに冷水風呂でパキッと身体を締め、極上の朝ウナが完了した。
8時、チェックアウト。
ビルを出ると、駅へ向かって足早に歩くスーツ姿のサラリーマンたちの波。これから戦場へ向かう彼らを横目に、俺は満たされた身体で逆方向の家路へと向かう。
「さて……今日はお休みだ」
これ以上の贅沢が、この世にあるだろうか。
激務を最高の快楽へと変える、かるまるでの一夜。100点満点の調律だった。
いい湯、いいサウナでした。
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