金栄湯
銭湯 - 北海道 旭川市
銭湯 - 北海道 旭川市
冬の夕方は、いつも目的の無い時間だった
学校から帰ったら、悪ガキたちはミニスキーで遊ぶ
雪を捨てるために
ママさんダンプで押し上げて出来た雪の山が
そのままスロープになって
そこかしこにあったんだ
ひとしきり遊んであたりが暗くなると家に帰る
ストーブの前で手をかざし、そのままテレビをつけると
再放送の青春ドラマが始まっている
僕も高校生になったら
サッカーやラグビーに汗を流し
みんなで海辺を走ったり
夕日に向かって大声で叫んだりするのだと思っていた
そして恋もするのだろう、と
あのドラマは、将来の予告編だった
ドラマと、これまた再放送の定番アニメが終わると十八時半
この時刻になると決まって、近所の小野寺君がやってくる
「てるちんく~ん、お風呂行こ~う!」
独特の節回し
当時の子どもはみんな、玄関で一節うなりながら
友達を誘っていたんだ
二人で向かうのは通学路上にあった金栄湯だ
男子児童なんて、たいてい烏の行水だ
けれど、この頃はちょっと違っていてね
理由ははっきりしている
サンスタートニックシャンプーが流行っていたからだよ
小野寺君が
「すっごくスースーする!」って言いだして
その噂は瞬く間にクラス中に広がった
女子を除いて
僕らは銭湯でも家の風呂でも
「スースー」に夢中になった
1度の入浴で2度、3度と髪を洗い
それでも飽き足らず、腕や胸、脚まで泡を広げる
極め付きは「スースー」を纏ったままで入る
スチームサウナでの変形温冷入浴だ
ここだけの話、洗い流さずに泡を残したまま入るのが
いちばん刺激的だった
もちろん、見つかれば大人にこっ酷く叱られる
一度、2学年下の児童の通報で
番台のお姉ちゃんに本気で叱られたこともあった
この頃の大人はちゃんと叱ることができる人たちだった
さんざん堪能して2人で家に帰る
手ぬぐいを「ぶんぶん」振り回して
凍らなくなってきたら
もうすぐ冬も終わりだ
小野寺君と別れて、家に帰ると
スパイシーで少し甘い香りが鼻をくすぐる
「やった!」今日はバーモントカレーの日だ
夢中で頬張っていると
シャンプーの異常な減りに気付いた
母に叱られちゃったよ
この頃の大人は本当によく叱った
久しぶりに金栄湯に来た
「レトロ」と呼ばれているけど
中身はあの頃のままだ
もちろん、きれいに泡を流して
スチームサウナを楽しんだ
番台に座るおばあちゃんをみて
ふと考える
僕らを叱ってくれた
あのお姉ちゃんは
今、どこにいるのだろう
おばあちゃん。どうなのかな? サ活が5行しか無いのよね。
> 自分の子も叱れませんね そーなんです。逆に叱られます。先日も臍ピアス娘に「よく骨を折る人だねー」と。叱責が。この4年で3度目の骨折です。元気だけどもw
えー!また骨折してたの?大男なのに骨が弱いwww
え。骨折?
ご無沙汰です!あっきーさんのは全部読ませていただいてました。 さて、キャンプの準備っすねー🏕️
サウナへの感受性が低下してまして。サウナの事、書こうと思うと書けないんすよねー😅
ノスタルジックな投稿、きゅわわんときました。
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