今日は、最初からここへ行くと決めていた。4月29日にその歴史に幕を下ろす、50年の歳月を刻んだ単純性アルカリ温泉「鍛冶温泉」だ。

​住宅街の奥まった場所に佇むその姿は、銭湯というよりは町内会館のよう。道沿いの看板を見落とせば、そのまま異次元に迷い込んでしまいそうな控えめな外観だ。

一歩足を踏み入れれば、そこは昭和のタイムカプセルだった。木札の下駄箱に、年季の入ったロッカー。現代の「100円リターン式ロッカー」が、ここでは最新鋭のハイカラ設備に見えてくるから不思議だ。診療所の待合室を思わせる休憩所の長椅子が、またいい味を出している。

​暖簾を潜れば、そこは「ザ・銭湯」。阿部寛がいてもおかしくない『テルマエ・ロマエ』の世界か、はたまた『三丁目の夕日』のセットか。

あまりの既視感に、あとは壁に富士山のペンキ絵さえあれば、僕の昭和ノスタルジーは完全に爆発していただろう。

​離れの露天風呂や、バスの待合室を思わせる約10人収容できるドライサウナ。これらはきっと、創業当時は最先端の「デザイナーズ銭湯」だったに違いない。

水風呂はチラーが容赦なく効いていて、深い浴槽で僕の体は一気にキンキンに冷やされる。

​しかし、サウナ室の中は外気より熱い「人間模様」が繰り広げられていた。閉店を惜しむ声か、それともいつもの光景か、室内はまさに満員御礼。

一見さんお断りの場末のスナックに迷い込んでしまったような、常連客による濃密な社交場だ。新参者の僕が入り込む隙間は、物理的にも心理的にもわずかしかない。

​そんなアウェーの中、なんとか3セットを完遂。「お邪魔しました」と心の中でつぶやき、居場所のなさを背負って、いつもより足早に最初で最後のサ活を締めくくった。

​帰り道、五稜郭の桜が視界に入る。春の夜に散りゆくその花びらが、役目を終えようとする古き良き銭湯の姿と重なり、なぜかいつもより悲しげに見えた。

陰キャ系引き籠りぼっちサウナー2.0さんの鍛治温泉のサ活写真
陰キャ系引き籠りぼっちサウナー2.0さんの鍛治温泉のサ活写真
陰キャ系引き籠りぼっちサウナー2.0さんの鍛治温泉のサ活写真

中華料理 壹龍火

麻婆炒飯

うまし

  • サウナ温度 90℃
  • 水風呂温度 15℃
8
25

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他1件のコメントを表示
2026.04.26 20:05
1
五稜郭の桜は、見ごたえありますよねこんばんは。
もちえさんのコメントに返信

めちゃめちゃ人がいてBBA、あ、違った失礼、BBQやってましたよお晩でございました。
2026.04.27 11:05
1
どこの銭湯も開設当初はデザイナーズ銭湯だったのですね♨️ 陰キャさんのおかげで 未定の函館ナ旅充実しそうです♪こんにちは😊
ひなこさんのコメントに返信

いつか来られるのですね、函館はよりどりみどりですよこんにちは。
2026.04.27 12:45
1
陰キャさんのホームがどこになるか楽しみにしてますこんにちは!
タキツバさんのコメントに返信

今のところはなごみですねこんにちは。
2026.04.27 17:13
1
早々にディープなところへ笑

ディープインパクトでした。行ってはならない聖域へ足を踏み入れた感じがしましたお晩でございました。
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